幼馴染には敵わない【冨岡義勇】

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やばい、やばい、やばい、緊張する…。


わたくしA、26歳。ただいま絶賛緊張中でございます。口から心臓とか内臓とか、その他諸々が突き破って飛び出ちゃいそうです。









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高鳴る胸を押さえながら、長い長い階段を登る。5階まで登り終え、乱れた息を整える。顔を上げると、そこに義勇はいた。

たった数日。でも、義勇とこの場所で会ったのは、遠い昔のように感じられ、胸がギュッと締め付けられた。

義勇は私が来たのに気が付き、こちらを見た。そして、その深い海のような青い目を見張り、驚いた顔をした。






「髪、切ったのか…」

『うん。どうかな？』

「Aらしい。よく似合っている」

『…照れるな』






朝学校に来てからさっきまでに、生徒たちや不死川たちにも褒めてもらった。でも、そのどの言葉たちよりも、義勇の言葉が嬉しく感じてしまう私は、紛れもなく恋する乙女なのだろう。



これから、あなたに想いを伝えます。あの日、惚れさせると言ってくれてありがとう。好きだったと言ってくれてありがとう。あなたが私に伝えてくれたから、私もあなたに伝えたいと思えたの。




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大きく息を吸って吐く。気がついた時には、さっきまでの緊張は消えていた。









『今日来てもらったのはね、私の気持ちを伝えたかったからなの』





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