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『ラスト感動した〜!!
まさかああなるとは思わなかった!』
「…意外な展開だったな」
『だよね!!
展開分かっててももう一回見たいもん!』
夕ご飯を食べ終えた後、先程観た映画の感想を言い合いながら、白い月が照らす夜道を二人で歩く。繋がれた右手にはもうとっくに慣れ、心地よささえ感じる。
不死川の肩こりが一週間も治らないだとか、実は伊黒は煉獄の声量に憧れてるだとか。中身のないゆるい話をしながら、私たちはゆっくりゆっくりと歩き続けた。
やがて、私が暮らすアパートの前に着くと、義勇はくるりと振り返った。
その深い深い海の底みたいな青い瞳が、私を捉える。その真剣な眼差しと、繋がれた右手を実感して、胸がぎゅっと締め付けられた。
「前に言ったこと、俺は本気だ」
『…うん』
「でも、まだ心の整理ついていないだろ」
『…うん、ごめん』
正直、まだ自分の気持ちが分からない。まだ心の中には、ほんの少しだがつい先日まで付き合っていた彼がいるのも事実だ。
「…謝らなくていい」
困った顔の私を見て、義勇はそう言ってふっと優しく笑った。
「…だから、今日はここまでだ」
そして、義勇は私の顔にゆっくりと顔を近づける。え、もしかして…。思わずギュッと目をつぶる。
だが、想像していた場所にはそれは来なかった。代わりに、私の前髪が揺れ、額にちゅっと柔らかな感触が触れた。
ゆっくりと目を開けると、義勇と目が合う。
「…口にされると思ったか?」
『っ、バカ』
どうやら見透かされていたらしい。私はたちまち真っ赤になってしまった。
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そら(プロフ) - 義勇推しさんさん» 義勇推しさんコメントありがとうございます!何て嬉しいお言葉…!また義勇さんのお話も作りたいと思っていますので、よろしくお願いします!ありがとうございます!^^ (2021年2月12日 8時) (レス) id: ccadd39c80 (このIDを非表示/違反報告)
義勇推しさん - 義勇さん、かっこよ!こんないい小説作って頂きありがとうございます!これからも頑張ってください! (2021年2月12日 6時) (レス) id: 11d230a7dd (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 小桜さん» 小桜さんコメントありがとうございます!お名前がとても可愛らしいですね!ご丁寧に訂正まで…!ありがとうございます!何て嬉しいお言葉!とっても励みになります!ありがとうございます^^ (2021年2月9日 19時) (レス) id: ccadd39c80 (このIDを非表示/違反報告)
小桜 - ↓すみません,「これから」ではなく「これからも」でした。作品に感動するあまり誤字ってしまいました(笑) (2021年2月9日 16時) (レス) id: 5b533fd8bf (このIDを非表示/違反報告)
小桜 - 義勇さんがすごく可愛かったです!!とても面白くてすぐに読み終わってしまいました。これから応援してます!!! (2021年2月9日 16時) (レス) id: 5b533fd8bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:sora | 作成日時:2021年1月19日 16時