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避けられてるから ページ18

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小さな子と手を繋ぐのって、こんなに温かいんだ。お団子屋さんの行列に並びながら、伏木蔵くんの頭のつむじを眺める。



「 なに食べますか〜? 」

「 んー、きな粉かなぁ。」

「 僕、みたらしにしよ!! 」



長椅子に座り、お団子が来るのを待つ。座れてホッとした。花瓶を落とさないように膝に乗せて、固定をする。




「 A、花瓶なんて買ってどうするの? 」

「 部屋に飾るの。」

「 花はどうするの? 」

「 野花の摘むつもり。」



話をしているうちに、お団子が来た。出来立ては熱くて美味しい。もぐもぐと食べてると、伏木蔵くんの口にみたらしがついているのに気づいた。



「 伏木蔵くん、口についてるよ。」

「 あれ、ほんと、うだ……。」



手ぬぐいを出して、伏木蔵くんの口元を拭う。伏木蔵くんがぼうっとしているのに気づかずに、私は乱太郎くんにも目がいく。



「 乱太郎くんもついてるよ。」



手を伸ばしかけてやめた。なぜなら、伏木蔵くんが私の腕に縋るように抱きついてきたから。




「 わぁっ…、やっぱり、やっぱりお母さんみたいです〜。」

「 えっ、あっ、ごめんっ!! 」



伏木蔵くんのお陰で、やっとお節介をしているのに気づいた。



「 嬉しいですけど、こう見えて僕たち十歳なんですよ〜? 」

「 嘘っ!? 」

「 ちなみに、最上級生の伊作先輩たちは十五歳でーす。」



人差し指を上げて得意げに笑う笑顔に、きゅんとしつつ伊作くんの顔をこっそり見ると、何で知らないんだという顔をしてた。



「 …それと、十五歳は成人に近いよ。」



ボソリと呟かれた伊作くんの低めの声に、思わずひっと声が漏れた。食満くんが避難するように、私を指差す。




「 まさかっ、知らなかったのか!? 忍術学園に来て一ヶ月近く、なーんにも知らなかったのか? 」

「 だっ、だって話す機会なんてないし。みんなから避けられてるしっ!! 」




咄嗟の言葉に、一瞬で静かになった。みんなから避けられる。まるで食満くんを責めたみたいな発言を取ってしまった。ひゅっと乱太郎くんが息を飲む音がした。





「 …あの、ごめんなさ、」

「 謝る必要はないよ。さぁ、もう帰ろう。可愛い野花が咲いてる場所が忍術学園のすぐ近くにあるから、連れてってあげる。」





伊作くんに手首を引っ張られ、歩き出す。伏木蔵くんの小さな温もりは徐々に消え、また自分だけの冷たい体温に戻っていくのを、一人で感じていた。









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僕しかいないだろう→←優しいぬくもり



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チョコパイ - 続き気になる、更新待ってます! (2021年4月28日 4時) (レス) id: 451b0d7f40 (このIDを非表示/違反報告)
あみん(プロフ) - とても面白いです!!読みやすいし!!!応援しています!! (2021年1月5日 12時) (レス) id: ace2dffc29 (このIDを非表示/違反報告)
NARUTOKUN(プロフ) - ふうちゃんさん» いいえっ、いくらでも感想下さい笑笑。私の元気の源はですよー!! (2018年12月25日 23時) (レス) id: 371427a5bb (このIDを非表示/違反報告)
ふうちゃん - なんかコメント多くてすみません!伊作くんとのハッピーエンド楽しみにしてます、これからも頑張ってください! (2018年12月20日 20時) (レス) id: bc1f7a9f27 (このIDを非表示/違反報告)
チキンカツ - ふうちゃんさん» コメント、何回もして下さってありがとうございますっ。精一杯最後まで書ききって伊作と幸せ者にしてあげたいです!! (2018年12月2日 0時) (レス) id: 4c755f6345 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チキンカツ x他1人 | 作成日時:2018年11月3日 23時

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