今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:546 hit
小｜中｜大
4話 ページ4
『…俺、二年の小野寺慧！！！』
彼と出会って数日後の授業中、その言葉が頭で何度もこだまする。
結局交わせなかった会話に悔しみを、思い出す度に赤くなる頬に
羞恥を覚えつつ、ふと窓の外の広大な空と雲を見上げる。
曇ってきてるなぁ…。鞄に折りたたみ傘があったような、なかったような…。
そこで丁度授業終了の鐘が鳴った。教科書の先を見てノートを
書いていたから何の問題もないし大丈夫。…多分だけど。
そういえばお昼休みか…。教室から素早く出ていく生徒を見て気付く。
今頃食堂で戦争まがいの事がが起きてるんだろーなぁ。
鞄をガサガサと漁って(漁るっていっても自分のだけど)お弁当箱を出す。
そうすると、
「あ、桃夜ー。一緒に昼食わね？」
前言っていた…というか考えていた？2年の兄がいる友人が話しかけてきた。
「あ、食べ…」
俺はその誘いに喜んで答えようとした。…んだけど、途中で辞めた。
その訳はとても単純明快。裏庭にまた行こうと思ったから。
…今はなんとなく彼処に行きたい気持ちだから。
「…んー、やっぱやめるわー。」
ごめん…友じ、ゆ、ゆう、ゆうじ…？
ほんとごめん、名前覚えてないわ。
「え、なんでー？」
「なんでも。あー、明日は一緒に食べれたら食べるかも。じゃあな。」
「りょうかーい。」
そうして俺は裏庭へ向かった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
