初恋、芽生えて結ばれる。【時透無一郎】

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依鈴side




無一郎「次、依鈴。」









依鈴「あ、はい！」








ヤバいヤバいどうしよう…











A「私、依鈴ちゃんの技見たことないから楽しみ！」











うぐ…







ホントは下から２番目なのに…










あっ、そうだ。

















依鈴「あの、私いま右腕痛めてるから全力、出せないんだよね。」










無一郎「そうなの。まあいいよ。今の精一杯を見せて。」











おお！信じた信じた。











よし、これで全力を出せば、手を抜いてこの程度だと思われる！













依鈴「空の呼吸、壱ノ型 天空の導き！」










ガン！









全力で打ち込んだけど、やっぱり打ち込み台はびくともしなかった。







まあ、けど…











依鈴「あっちゃー！いつもなら一撃で壊れるんだけどなあ、」












A「すごい！依鈴ちゃんいつも壊せるの？私なんかより全然強い！」









ふん。馬鹿だなあ、こいつ。










無一郎「一撃で壊せるならすごいと思うよ。二人とも、すぐに柱になれると思う。」












良かった、とりあえず誤魔化せたみたい。



















それから、私たちは稽古に打ち込んだ。






本当にAちゃんの技は見惚れるほど美しかった。







悔しい。









憎い。











私は…



















あの子なんかに負けてなんていられない。

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