初恋、芽生えて結ばれる。【時透無一郎】

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Aside


時は過ぎ、もう夕方。








甘味処で美味しいものたくさん食べたり、お買い物したり、







今日は何だか、普通の女の子に戻れた気分だった！









楽しかったなあ。











そして今、帰り道。依鈴ちゃんと2人。














依鈴「…ねえ、Aちゃん。」










A「ん？」









依鈴「Aちゃんは、好きな人いないんだね。」










…違うよ。“いない”んじゃないの、“言えない”の。











私はずっと、無一郎君が大。好き










何か、隠すの馬鹿馬鹿しくなってきた。












私がたとえ、誰を好きになってもいいよね。









隠す必要なんて、ないんじゃないかな？











A「ごめんね、依鈴ちゃん。私、ずっと言えなかった。だけど今言うね。」







A「…私、無一郎君が好きなの。」










怖い。








どんな言い返しが待ってるだろう。









また、怒るかな？








…でも、私は堂々としてればいい！










依鈴「そうなの、まあ、もうあんたがむいくんを好きになったとこで私には関係ないわ。」









えっ？










A「…どういう意味？」











依鈴「そのまんまの意味。今日中にはむいくんは私の彼氏よ。」









噓でしょ、









A「それって、つまり…」










依鈴「っそ。帰ったら、告白しちゃうのよ！」



















言葉が…出てこない…













頑張ってね、なんて正直言えない。











…でも、依鈴ちゃんだって誰を愛するか自由だ。











私に止める権利なんてない。










依鈴「止めないのね。じゃあお構いなく、むいくんは私が頂くわ！！」

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