林檎のパイと桃のパイ。【孤爪研磨】 (ページ10)

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次の日も、また灰羽と練習をした。

「あー、惜しい！ｽｲﾏｾﾝ。もうちょっと跳びます！」

少し進歩したことがある

灰羽とボールを数センチ、いや数ミリまで縮めることができたこと。

あと、灰羽が自分から修正をしようとしていること。

　修正が出来ているかは別として

「佐原、」

呼ばれたので振り向くと、自分より少し背の低いちっちゃい夜久さんが。

あ、ちっちゃいとか言えば８割殺しは確定なので言わないけれど。

「はいドリンク。リエーフと練習もいいけど、お前あんまりスタミナないだろ」

休憩ぐらい挟めよ。と付け加えられた言葉に、あっと声をあげる

「ドリンク！すみません、急いで用意します！」

マネがいない音駒では、１年部員がマネ業を兼ねることになっている。

しかし、どうにも俺はすることもないので、１年を手伝う２年部員となっていた。

「あー、俺がしといたから大丈夫。今日は練習に集中すればいい」

「すみません！ありがとうございます！」

音駒の守護神に、頭を深く下げた