peach3 ページ4
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「A、ごめん。俺赤葦と話すことがあるから、先帰ってて」
話しかけてきたのは、(先輩曰く)音駒の背骨で、脳で、心臓の、孤爪研磨。
同じクラスで、たまたま席が近かったからって仲良くなった
赤葦とは、梟谷のセッターのことだろうか
「うん、楽しんでおいで」
何を楽しんでおいで、と言ったのかは俺にもわからない。
その言葉をバイバイと同じように取ったのか、研磨は他の部員の元に行った。
「お疲れさまでした」
返事など返ってこないあいさつをして、体育館を後にした。
―――――――――――――
電車内
「惨敗だな、」
今日の練習試合のスコア表を見て、率直な感想を電車内で呟く
負けた時の点差は、試合数を重ねるごとに開き、ついには8点差にまでなってしまった
練習内容を工夫する必要があるな、
と、監督やコーチにも言えやしない自分の意見が、ため息交じりに外へ出た
ガタンゴトンとゆられる電車
音楽プレーヤーを出して、イヤフォンを耳に突っ込む
音量は音漏れ寸前で、好きな曲を選択する
こんなことをしている間にも、先輩や後輩は練習でもしているのだろうか。
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作者名:地上もち | 作成日時:2017年3月26日 19時