〜Secret Shared house 〜 【合作】

19話♤ ページ20

狩野 祐樹side



「引越し運輸『象の足』でーす！
…って、なんでお前が出てんだよ。」

引越し業者が開口一番に言うのがそれかい
…というツッコミはさておき、電子ピアノとトランペット、そしてクラリネットを
届けてもらった。

「本来だったら楽器専門の運輸業者がいる
のに、うちをご愛顧していただき
ありがとうございます！」とおっちゃん。まあ、そうよな。(特に管楽器だから)
扱いは相当難しかったはずだ。

「ほいよ、クラリネットとトランペット。
これ部屋においてくるついでに床かたづけしとけー。電話切ってからそんな経って
ねぇし、床まだ書類だらけだろ。」

「それなら大丈夫だよ。」

「ほう、どうやって？」

「ハンディファンがあるだろ？」

「ほう。」

「それを床に向かってﾌﾞｨｰﾝ」

「よくねぇよ。どうすんのお前、そんなかに奨学金の証明書とかあったら次借りれん
だろいいのか？。」

「それはダメだわー。」と即座に楽器を
持って部屋に直行した。言っていた通り、奨学金の証明書が出てきた。


「ただまー。」と玄関に帰ってくると
電子ピアノ(だと思われる縦長い荷物)が
担がれていた。

「てかお前んち広くねぇ？ローン大丈夫
なのかよ…」

「ああ、シェアしてんだよねー。」

「ええ？誰と？」

「…女の子２人…」

「ええっ！ハーレムじゃん！いいなー俺もそっち住もうかなー。」

「やめとけって犯罪の匂いしかしねーよ。あ、ここでーす。」と俺の部屋に無事
ピアノをお迎えすることができた。


「…てかさー、よくこんな辺鄙な場所に
しようと思ったよなー。」

「えっ？」

「ここまでの道わかんなくって軽く迷子になっちゃってさー。ついたら結構暗く
なっちゃうし、あと俺の腹の虫が限界。」

そこまで言うと誰のかはわからない
腹の虫が鳴った。

「んじゃ、俺は帰るからなー。腹の虫
黙らしとけよー。」

「余計なお世話だっての！」というのは
聞こえてたのかはわからない。







『ﾁｯ〈俺〉くんかよ。』

----------------ｷﾘﾄﾘ線----------------
どうも、不穏な空気大好き芸人です。
一昔前じゃ夢の国でしか見なかった
ハンディファンが、気づけばみんな
持ってるというね！
次お願いします！

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