ep.02 ページ2
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どうやら私はこの優しい親友に、心配をかけてしまったらしい。
確かに私、何分くらい泣き続けていたのかわかんないけど、卒業式が終わってから今までずっとここにいたんだもんな。そりゃ心配もかけるか。
少し眉を下げていたその顔は、私が泣いていたことに気づくやいなや、すぐに慌てた表情に様変わり。
このコロコロ変わる表情が面白くて好きなんだよなぁ…、じゃなくて。
「さっき、彼氏に別れを告げられちゃって」
「そう、だったんだ…、ごめんね、こんなこと聞いちゃって」
「全然いいんだよ」
「元彼さんってカルパッチョくんだよね、別れちゃったんだ…」
そう、私の元彼は、カルパッチョ・ローヤンという男だった。
赤紫の髪の毛に、まるで光を宿していないあの眼は、
いつもいつも、私を見ているのか分からなかった。てか何を考えてるのかすらもわかんなかったし。
今ならわかる。あんな奴のそんなところに惚れた私がバカだった。
若いながら、
だから、付き合った。
最初の方こそちゃんとカップルしていたが、
段々と疎遠になって、話すことも少なくなって、次第にあの瞳は私を映さなくなっていった。
そう考えると、今が潮時だったのかもしれない。
「フィンくん、吹っ切れたよ」
「え？」
「私、まじでバカだったんだと思う。
元彼と別れた程度でくよくよしてたら、もったいないもんね」
涙を拭こうとすると、フィンくんがハンカチを渡してくれた。
こういうマメな気遣いができる子ってモテるよなぁ…。
なんでフィンくんモテてないんだろ、弱気だから？
フィンくんから借りたハンカチで涙を拭けば、目に映る景色がなんかすごい眩しく見えて。
泣いた後だからなのか、別れたからなのか、それは分からないけど。
ただ一つ思うのは、カルパッチョよりもいい男なんてこの世に5万といるだろう
果たしてその5万のうち何人に会えるかがこれまた問題なんだけど。
困ったな、スキンケアきっちりしよう。
「そうだね、高等部は外部入試の子もいっぱい来るし！」
フィンくんも乗ってくれる。なんていい子なんだ。
この決断が吉と出るか凶と出るか、どっちに転んでもフィンくんいるし、まぁいっか。
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ちはねこ(プロフ) - Sさん» シリアスを書くと離れてしまう読者様がいる中でのシリアス好きの方はとても助かります…こちらこそ読んでいただいてありがとうございます！ (4月7日 13時) (
レス) id: e6633a79d9 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - ししししシリアスっぽいっっっ好きっっっっ.......!!!!!!!!!更新ありがとうございます！！！！！！ (4月6日 22時) (レス) @page28 id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
ちはねこ(プロフ) - ひなさん» そそそそそうなんですか？！需要しかないんですか？！（やかましい）それは胃薬と要相談ですね…、一秒でも多く読者様に楽しんでいただけるよう頑張ります🥰 (3月31日 23時) (レス) id: e6633a79d9 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 作者様の独り言は需要しかないので閲覧できて嬉しかったです！！！ プレッシャーもあるかと思いますがそんなの気にせず自由に投稿してください😌😌 (3月30日 10時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
ちはねこ(プロフ) - ひかりさん» ぴえ…その笑み一瞬暗黒物質放ってませんでした…？そうなんです思いのほか伸びるともうもはや一周まわって恐怖なんですよね、ありがたいけど。プレッシャーをグラビオルしながら頑張ります…！！ (3月30日 1時) (レス) id: e6633a79d9 (このIDを非表示/違反報告)
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