- 共依存 -

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Aの家に着く。

ｶﾞﾁｬ。

鍵を開ける。

「ただいま」

「へー、あなたも男連れ込むようになったんだ？」

多分、Aの母親らしき人

「私は連れ込んでなんかない、あなたとは違うから」

「私の血を引いてるだけあって結局同じになるわよ」

不穏な空気が流れている

「まあいいわ。私この家に帰ることなんてあまりないから。
好きにしてちょうだい。」

母親が去った。

Aはその場にへたり込んだ。

「ふぅぅぅ～～」

大きな溜め息をついている。

僕は知らないうちに彼女の頭を撫でていた。

自然と手が出ていたのだ。

力が抜けた彼女は、ぽつりぽつりと言葉をこぼし始めた。

「たまにしか顔合わせないのにいつもああなんだよね…

それでね、いつも棘みたいな言葉に心を痛めちゃうの

数分しか話さないのにものすごく神経を使っちゃうんだ。」

「私、母親が大嫌いなの。

大嫌いなはずなのにどこか望みを捨て切れてなくて。

だから嫌いになりきれない。

まだ少しは好きなんだろうな。

どこかでどれだけ小さくてもいいから愛してくれるんじゃないか

って思っちゃって。

バカみたいだよね」

そう話す彼女の目からは涙がこぼれていた。

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