4日で結婚した話 (ページ24)

今日:33 hit、昨日:36 hit、合計:368,240 hit

24 ページ24

・

仕事が終わってAちゃんを迎えに行く。

連絡するとさっきとは違う綺麗めのワンピースに

袖を通した彼女がいた。
　

見慣れない格好にドキッとして

さっきAちゃんもそうだったのかな？

なんて思ったけど

俺のスーツなんて雑誌やテレビで見てるかって

思うとなんかちょっとずるいって

俺も新たな一面を彼女に見せたい。

俺だってドキドキさせたい。

そんなことを考えていた。

「眠くない？大丈夫？」

夜遅い、いつもなら寝ていてもおかしくない時間

『大丈夫』

タクシーの中、

何も話さない彼女は結構緊張してるみたい。

　
自分の親が反対なのか賛成なのか

よくわからないからちょっとだけ俺も不安

彼女の家のことは少しだけ電話で話した。

・

・

・

家の前___________

「大丈夫？あけるよ？」

『はい』

「ただいまー」

玄関を開ければ母さんが来て

Aも深々と挨拶してくれた。

夜分に申し訳ありません。

っていうけど、それはこっちの都合で

俺の方が申し訳ありませんなんだけど…。

正直勢い(？)で中身をあまり知らないまま

結婚するとか言ったから、礼儀とか大丈夫？

なんて頭をよぎったけどなんも心配なかった。

改まって2対2で座って、なんだか小っ恥ずかしい。

こういうとき、なんて言えばいいのかわからない。

自分の親だし余計に…

「結婚させていただきますので…」

『え』

「あれ違う？」

『改めまして〜』

って自分の名前とか年齢とか
出た学校とか、今してる仕事とか

へぇーそーなんだー
って俺も今知ったってことがたくさんあった。

母「ちゃんとした子でよかったわ〜」

「どう言う意味だよ」

母「いきなり結婚とか言うから一体どんな子かと…」

「言い出したのはAじゃなくてあなたの息子だよ〜」

・