Porpentina Goldstein 3 ページ15
目の前で行われたのは、正しく“姿くらまし”だった。
ニュートがこのタイミングで自ら行ったとは思えない。では、彼は別の誰かに連れていかれたことになる。このマグルだらけの場所で、偶然魔法使いが居て、偶然ニュートが連れて行かれたとは思えない。
だったら、答えは一つだ。
「さっきの…女…」
銀行の中でニュートを見ていた女性。彼女がニュートを何処かへ連れて行ったのだろう。
Aは出していた足を戻し、再び陰に隠れる。彼女が魔法使いだとして、何故ニュートが連れて行かれる羽目になったのか。Aは必死に思考を巡らせる。
どこかの過激派だとしても、ニュートを無理矢理連れていくだけの理由がない。思想の違う人間を仲間に加える程、勢力に困っているわけではないだろう。銀行での騒動に気付かれていたとしてもだ。ニュートがトランクに魔法生物を入れていることを知っている人間は、このニューヨークにはいない。ニフラーだけなら、出来る悪事は精々、マグル界での銀行強盗だ。
ならば、残る可能性は、彼女が魔法省関係の人間であることだ。確か、アメリカでは魔法動物の飼育が禁止になったはず。ニフラーの存在を確認し、ニュートを法律違反者として連行する。それならば、見知らぬ他人に連れて行かれたのも納得出来る。
Aは一か八か、自身の推測に賭け、行く先を決めた。アメリカ合衆国魔法議会――MACUSAのあるウールワース・ビルだ。
「よし…」
ビルの近くで人気のなさそうな場所へ、Aは“姿くらまし”するべく、もう一度、自分の服装を整える。
ニューヨークの地図を思い出し、望んだ場所を思い浮かべながら、Aは“姿くらまし”をした。
＊＊
突然見ず知らずの女性に腕を掴まれ、知らない場所へ連れて来られたニュートは、混乱していた。傍にAが居ないのだ。どうやら自分一人だけ捕まった様だ。
ニュートは、口許に何やらマスタードの様なものをつけた女性に、質問されるままに名乗り、ニフラーの事を話し、マグル――アメリカではノー・マジと言うらしい――に忘却術を掛け損ねたことを指摘され、何故か連行される事になってしまった。このままではAと再会することが出来ない。
MACUSAの捜査官を名乗る女性は、ガッチリとニュートの腕を掴んでいて、ニュートを逃がすつもりはないらしい。
「困ったなぁ…」
「え？何？」
「ううん、何も」
銀行の側に置いてきてしまったであろうAのことを思い、ニュートは深く息を吐いた。
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tibiyukip(プロフ) - 花音さん» はじめまして。コメントありがとうございます。プライベート多忙で全然書けてなくて申し訳ございません。コメント頂けて頑張る気持ちが出てきました！ゆっくりになってしまうと思いますが、待っていて下さると幸いです。 (2020年12月12日 23時) (
レス) id: ba1fb87ea6 (このIDを非表示/違反報告)
花音 - 初めまして♪凄く面白かったです( ≧∀≦)ノ続きがとても気になります( ;｀Д´)これからも応援してます(^○^) (2020年12月1日 12時) (レス) id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
tibiyukip(プロフ) - ハーレクインさん» コメントありがとうございます！原作壊さない様に注意していたので、そう言って頂けると嬉しいです。読んで下さる方がいると分かるとやる気が出るので、ゆっくりになってしまいますが頑張って書くので、待っていて下さると幸いです。 (2019年1月27日 18時) (レス) id: e2ffef0477 (このIDを非表示/違反報告)
ハーレクイン(プロフ) - 世界観が原作に忠実で素敵です！更新無理はしないで下さいね！でも待ってます！頑張って下さいね。 (2019年1月27日 17時) (レス) id: 6e522d86ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tibiyukip | 作成日時：2018年12月22日 16時
