Porpentina Goldstein ページ13
「こら、そのコソ泥根性を何とかしろ。人の物を取っちゃダメだってば」
三人が現れたのは、銀行の直ぐ外だった。壁の影に隠れ、Aがトランクを開き、ニュートが捕まえていたニフラーを中に入れる。バタバタと暴れるニフラーを押さえ付けながらトランクを急いで閉めていると、銀行の前に慌ただしく車が止まった。壁から少しだけ顔を出し、Aが様子を確認する。警報がそのまま通報出来る仕組みにでもなっていたのだろうかと推測しながら、駆けつけた警察に気付かれぬ様に隠れ直す。
「ニュート、急ごう」
「うん、そうだね」
「“Obliviate”はニュートがしてよね」
トランクを持って立ち上がろうとしていたニュートは、Aの言葉に驚いて、困惑した表情でAの方を振り返る。
「え？…何で僕なの？Aの方が得意でしょ？」
「彼を巻き込んだのはニュートでしょ。ちゃんと自分の行動の責任を取ってよ」
「……分かった」
コワルスキーを指差し言われた言葉に、ニュートはしぶしぶ納得するしかなかった。ニフラーが逃げ出したのも、マグルの男性を巻き込んでしまったのも、ニュート自身の失態のせいだ。そこを指摘されてしまっては言い返す言葉もない。
「巻き込んですみません」
ニュートは大きく息を吐いてから、コワルスキーに向き直る。彼はAの横で壁にへばり付きながらニュートのトランクを見ている。コワルスキーのトランクは彼の傍らに置かれていた。ニュートもその直ぐ向かいに自分のトランクを起き直し、乱れた服の裾を正した。
「…それ、何なんだ？」
コワルスキーから、尤もな質問がされる。自分に起こった事に困惑しているのかヨロヨロとした様子でニュートのトランクを指差した。Aは彼が倒れないように横から肩を支えながら、ニュートの行動を見つめる。
「あなたには関係ない」
自分で巻き込んだ癖に随分な物言いだ。Aは二人に気付かれない様に、小さく息を吐く。
「ただ、生憎あなたは色々見過ぎた。ちょっとそのまま立ってて。すぐ済みますから」
ニュートはそのまま矢継ぎ早に言葉を紡ぐ。疲れきっているコワルスキーの襟を持って、一人で立たせると手早く服の乱れを正す。
Aはニュートの発言に頭を抱えたくなった。そんな言い方では、マグルでなくとも命の危機を感じるのではないか。素直に分かったと言ってもらえる可能性は低く、やはり自分でやるべきだったのではかとAは自身の判断を考え直してしまった。
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tibiyukip(プロフ) - 花音さん» はじめまして。コメントありがとうございます。プライベート多忙で全然書けてなくて申し訳ございません。コメント頂けて頑張る気持ちが出てきました！ゆっくりになってしまうと思いますが、待っていて下さると幸いです。 (2020年12月12日 23時) (
レス) id: ba1fb87ea6 (このIDを非表示/違反報告)
花音 - 初めまして♪凄く面白かったです( ≧∀≦)ノ続きがとても気になります( ;｀Д´)これからも応援してます(^○^) (2020年12月1日 12時) (レス) id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
tibiyukip(プロフ) - ハーレクインさん» コメントありがとうございます！原作壊さない様に注意していたので、そう言って頂けると嬉しいです。読んで下さる方がいると分かるとやる気が出るので、ゆっくりになってしまいますが頑張って書くので、待っていて下さると幸いです。 (2019年1月27日 18時) (レス) id: e2ffef0477 (このIDを非表示/違反報告)
ハーレクイン(プロフ) - 世界観が原作に忠実で素敵です！更新無理はしないで下さいね！でも待ってます！頑張って下さいね。 (2019年1月27日 17時) (レス) id: 6e522d86ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tibiyukip | 作成日時：2018年12月22日 16時
