オリオンの行為 ページ3
試合時間はどんどん過ぎ、残り五分。
イナズマジャパンが予選を突破するには、引き分け、もしくは勝利が理想。
負ければ、スペインとアメリカの試合によって予選を突破できるかどうかが決まる。
監督は灰崎、剛陣、アフロディを、アツヤ、砂木沼、坂野上と交代させる。
これが試合の勝敗を分ける交代となるのか。
三人が交代すると、アフロディ、野坂がユーリを挟み、剛陣は前から攻める。
ユーリは戸惑いパスを出すも、一星がパスをカットし、受けた。
一星にはユーリの弱点が分かっていた。ユーリはプレッシャーかけられると弱い。
パスは野坂、灰崎へと繋がる。
灰崎がシャーク・ザ・ディープで一点を取り、ここで同点まで追いついた。
試合再開後、ボールをマリクが持つ。小さい彼がどんな力を持っているのか。
剛陣がマリクに食いつくと、マリクは華麗にかわしていく。
何度ボールを追いかけても、マリクのボールさばきに為す術もない。
だが、剛陣持ち前の粘りでついにマリクからボールを取り、攻めに行く。
ラインギリギリの所でアフロディはボールを取った。
安心して前線に上がる剛陣は、悲鳴を聞いた。
振り返ると、アフロディが倒れている。ユーリはイレブンバンドで電流を浴びせていた。
灰崎、剛陣、野坂、一星、氷浦…メンバーは次々にロシア代表によって潰れていく。
ここまでして勝たなくてはならないロシア、ここまでやらなければいけないロシア。
ユーリたちは堂々とやっているものの、マリクは違った。一瞬ためらっているのだ。
傷つけるようなことをしてまでオリオンにいるのは、サッカーをやるのは、いいことなのか？
自分を救ってくれたからここにいるのに、と反論したくなるような思いでいるはずのマリク。
マリクはオリオンに救われたため、恩返しのようにオリオンの施設にいた。
オリオンのやり方をする度に胸が苦しくなる。これがマリクのやりたかったサッカーなのかと疑いたくなる。
ゴール前までユーリたちが来ると、オーロラウェーブに催眠ガスを紛れ込ませた。
風丸、タツヤ、万作は催眠ガスで動くこともできない。
すると、のりかの上のゴールポストからも催眠ガスが出た。
まともにくらい、辺りが歪んでしまうが、それでも絶対に守る、と覚悟を決めたのりか。
マリクはどこか苦しげに技を使った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 38人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
