レッドカード ページ2
アースを心配するのりか。のりかはアースの元へ行こうとするが、タツヤは注意する。
のりかはキーパー。持ち場を離れることがどれだけ危険な行為かは、彼女が良く知っている。
ゴール前まで戻り、タツヤはチーム全体にも声掛けをした。
今のイナズマジャパンはアースのことで頭がいっぱいになっている。だが、これでは点は決めれないだろう。
タツヤは坂野上にボールを渡すと、坂野上はまだアースのことを気にかけているのか、よそ見をしてしまう。
ボールはシモンに取られてしまう。風丸はらしくない坂野上を一瞥しながら注意すると、ボールを取り返す。
アースのことを気にせずにプレイするのは難しいことだった。
この状況に対応できるのは野坂だと考えた風丸は野坂にパスをする。
そこでロシア代表のイレブンバンドに指示が。
野坂と一星を潰せという指示に動きを一瞬止めたものの、実行に移る。
一星がドリブルで進む先にイレブンバンドで泥を仕掛け、針をも出す。
かろうじて避けたものの、今までとは違うやり方だった。
野坂はボールを持つと突破しようとするが、決心したように突っ込む選手が。
その選手はイレブンバンドから電流を流し、野坂にぶつける。
『アース、さん…！？』
アースだった。Aはまだアース呼びだが、ほとんどは明日人だと思っている。
そのため、あの明日人が…と、悔やむイナズマジャパン。
ボールを強引に奪ったアースに、小僧丸は…
ファイアトルネードのような捻りをかけると、高く上がったボールを明日人の腹部に突き刺した。
どうにかしてくれると願ったアツヤも、これには驚きを隠せない。この場にいる者だけでなく、スタジアムいる全員が。
会場は一気に静まり返り、審判は重い足取りで小僧丸に近寄る。
そして突き出したのは。
レッドカードだった。
FFI初のレッドカードに、会場はブーイング。
小僧丸のレッドカードで、アースは担架で運ばれ、小僧丸はもちろん退場。
それをクールにスルーした小僧丸は、ただ黙って退場。
万作たちが問い詰めるも、アースの存在がチームをバラバラにしていた、だから排除した、とだけ言う。
オリオンと同じような手。だが正論に、何も言えない万作たち。
試合はこのまま再スタートとなったのだった。
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