太宰さんの彼女【文スト】

十噺 ページ11

太宰｢な、に？これ。何があったの？｣

少し言葉に詰まりながらも現状を理解しようとする治

躯が小さくなったことで余りまくった服の裾をパタパタと動かしながら

『実は治が帰ってくる30分位前にね、梶井が来たのよ。
小さな小瓶を持ってね』

ここまで云うと察したかのように頷く

流石ね

太宰｢薬が出来たから試してくれ、と｣

『えぇ、当たりよ』

太宰｢...でも如何するんだい？このままだと色々できなくて困るんだが｣

『そうね。首領の所に行きましょう。...でも其の前に着替えましょう。今の治に合う服はあったかしら？』





太宰｢今の私に合う服がある事に驚きなのだが｣

今の治の格好は、白いシャツに黒のベスト、黒の短パンに黒の膝下靴下、そして、赤いネクタイ

驚く程に真っ黒ね

因みに何故子供用サイズの服があるかと云うと、この前首領に貰ったのよ

彼の人が何故男の子用の服を持ってたのか疑問だけど、今は感謝ね

太宰｢A、疾く行こう｣

『えぇ』





『首領、橘です』

コンコンと扉を叩敲(ノック)するが返事が無い

幾ら待っても返事が来ないのが分かっているため気にせず扉を開ける

そこには、エリス嬢(幼女)を半裸にしながらドレスを持っている首領(変態)がいた

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