そこはかとなく君を (ページ35)

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千冬「…鶴蝶！」
鶴蝶「ここまでだな…松野。」
千冬「あ！？逃さねぇよてめぇ！」
鶴蝶「武道に伝えとけ。…もう二度と会うことはないだろうが、お前らでマイキー支えてやれって。」
千冬「お前…」

銃声を聞いた今牛は、天を見上げた。

今牛「…花火が上がったな。あとお前らもう膝ついちゃってる時点で交渉成立ね。」
荒師「本当に大丈夫か？こいつら。」
灰谷蘭「…二言はねぇよ。」
今牛「その力の行き先は、俺らがコントロールしてやっから…自分の人生にリベンジしてやれ。」

灰谷蘭·竜胆「…。」

東京卍リベンジャーズ組「なぁ、誰か撃たれたか？！」
関東卍會組「どうなってんだ？！おい春千夜はどこだ？！」

万次郎「…抗争は終わりだ！」
武道「！！」

万次郎「関東卍會総長佐野万次郎…本日をもって総長を辞任する！」
春千夜·九井·灰谷兄弟「…！！」

明司·鶴蝶「…。」

万次郎「タケミっち…お前らはどうする？」

武道は考えていた。
万次郎を救うことが東京卍リベンジャーズの目的だ。

万次郎が退くなら、ある意味はない…。

武道「俺は…！マイキー君が再び勝手にチームを結成または加入することがあれば、そのたびに東卍を結成して潰しに行きますっ！！」

万次郎「…ふっ、なんだよそれ。」
武道「だから、マイキー君が降りるというなら、東京卍リベンジャーズは、解散します！」

千咒「春兄…」
春千夜「…今度は一緒に見舞い行くか？」
千咒「！！…うんっ！！」

_ﾋﾟｰﾎﾟｰﾋﾟｰﾎﾟｰ
明司「…マイキー、捌けるぞ。」
万次郎「明司さん、…あとは頼みます。」
明司「話は最後の幹部会で、な？」
万次郎「…っ」

明司「全員ここから退散しろ！」

三ツ谷「…俺らも行くぞ、マイキー。お前はもう関東卍會の人間じゃねぇんだから。」

万次郎「あぁ…。」

三ツ谷「Aも行くぞー？…ってあいつは…！？」

柴八戒「たかちゃん！この子が彼女？！」
A「…。」

三ツ谷の目に入ったのは、息絶え絶えに八戒に背負われたAだった。

万次郎「…急いで病院に連れて行こう。」
三ツ谷「…あぁ。」

こうして、関東卍會と東京卍リベンジャーズの抗争は

誰一人死者を出すこともなく

佐野万次郎の首領辞任という、

言わば降参宣言で

幕を降ろした。