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_三ツ谷が万次郎に電話をかける約1時間前
A「みんなどうしてるかな…」
関東卍會の本部と思われるビル？に来てからどれくらいたっただろうか。
Aは明石に監視カメラや盗聴の存在を聴いてから、携帯を使うことをためらっていた。
かと言って、全く携帯を触らないのも不自然だからと、時々見ているフリをしていた。
A「そういえば…隆のコンテストっていつだっけ？結果ってもう出たのかな…。」
思い出すのはいつだって愛しい人の顔や言動。
Aは何気なく、携帯でコンテストのニュースがあがっていないか探してみた。
A「あ…っ！これってもしかして！」
”日本服飾文化新人賞__ 特別賞 三ツ谷隆“
A「そっか…賞入ったんだ…すごいよ…隆！！」
彼の才能に加えて、努力と想いが認められたんだ。
そう思うと、Aの目には嬉し涙が溢れていた。
万次郎「…誰がすごいって？」
A「あ…万次郎君！これ見て！隆がね…」
万次郎「…っ」
満面の笑みで携帯画面を見せてきたAに、万次郎の中で何かが切れた。
A「ちょ…万次郎君？！」
万次郎は携帯を取り上げ、無言でAをベッドに押し倒した。
万次郎「一瞬でも、俺のことだけを想ってくれたことある？」
A「え…？」
万次郎「お前は俺の女だって…認めさせるなら俺の女に”する“しかねぇよな？」
A「…っ！やめ…」
万次郎「…」
必死に抵抗するも、万次郎の力にかなうはずもなかった。
万次郎はAに跨り、貪るようにキスをした。
…
…
_ﾌﾟﾙﾙﾙ
”着信中 隆“
Aの携帯の表示を無言で万次郎は見つめた。
万次郎「…よぉ。三ツ谷。」
A「…たか…し？」
助けてという言葉が出ない。
万次郎の力に全力で抵抗を重ね、Aの体力は限界に近づいていた。
万次郎「…邪魔するなよ、三ツ谷。…今取り込み中だから。」
A「やめて…万次郎君！っんん…！」
万次郎「あーわりぃ…、お前の身体も声もぜーんぶ…俺のモンなの。」
A「んー…！」
万次郎「３日後…午後９時に〇〇跡地に来い。買ってやるよ、お前らの喧嘩。」
_ﾋﾟｯ
万次郎は電話を切ると、再びAに唇を重ねた。
A「…っ」
Aの両手首は強く掴まれ、微動だにしない。
愛のない、感情をぶつけるようなキスだった。
絡み合う熱から伝わってくるのは怒りと悲しみ
Aはそう感じていた。
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作者名：miyuu | 作成日時：2022年1月21日 17時
