そこはかとなく君を (ページ20)

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武道「おめでとうございます、三ツ谷君。」
千冬「おめでとうございます！」
林「おめでとう、三ツ谷。」
乾「おめでとう。」

三ツ谷「…おう。ありがとな。」

バシッ！

三ツ谷「いっ…！何すんだっ…」

柴柚葉「あんたももう一回、向き合うべきよ。」

向き合う…。

“万次郎「お前はいなくなるなよ！」”

三ツ谷「…っ」

なんでこんな時にマイキ―の言葉を思い出すんだ。

マナ・ルナ「お兄ちゃん！！」

三ツ谷「…マナ！ルナ！！お前らも来てくれてたのか？」

ルナ「早くお姉ちゃんに連絡してあげて！」
マナ「マナも早くお姉ちゃんに会いたい！」

三ツ谷「まったく…どんだけAのことが好きなんだか…」

乾「おい、三ツ谷。」

三ツ谷「ん？」

乾「お前さ…AAって知ってるか？」

三ツ谷「…お前それ…！」

乾「ココ(九井一)から聞かれたんだよ。『三ツ谷の元カノらしいけどほんとか？』って。」

三ツ谷「…っ？！」

なんで九井が…

三ツ谷「まさか…っ？！」

乾「三ツ谷？っておい！どこ行くんだよ！！」

俺は一目散にAのアパートへ向かった。

＿ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝ！！

三ツ谷「A？！いるか？！…んで電話もつながんねぇんだよ！！！」

Aはアパートにいる様子もない。

三ツ谷「それに元カノってどういうことだ…？まさかAのこと襲ったのも関東卍會か…？！」

？？「それはちがう、三ツ谷。」

三ツ谷「…？！…誰？」

？？「覚えてないのも無理ないな…随分前に真一郎の店ですれ違ったくらいだしな。」

三ツ谷「もしかして…ワカさん？！」

今牛「正解。久しぶりだな。」

三ツ谷「何でここに？」

今牛「手短かに話す。AAは今、関東卍會にいる。」

三ツ谷「今…何て…」

嫌な予感が的中してしまった。

今牛「AAは今、マイキ―の女だよ、三ツ谷。」

三ツ谷「は…？」

今牛「お前の女が自分で決めた。マイキ―の女になることをな。」

三ツ谷「…悪い冗談ならやめてくださいよ。」

今牛「冗談言うためにここに来るわけねぇだろ俺が。」

三ツ谷「…なんでワカさんがそんなこと知ってるんすか。」

今牛「明司と一緒に、関東卍會入りをしたんだよ、ドラケンの葬儀の翌日にな。」

三ツ谷「…っ」

怒りが沸々と湧き上がってくるのを感じた。