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万次郎「なんで…なんで笑ってんだよ！！」
＿ﾄﾞｻｯ
A「…ゲホッ！！ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ…！！」
万次郎君は私の首から手を放し、私は床に倒れこんだ。
万次郎「そんな目で俺を見るなよ…！！」
A「まん…じ…ろう…くん、だい…じょう…ぶ…？」
万次郎「は…？」
A「私は…生きてる…よ。あなたに私を…殺させ…ない…から…あん…しん…し…」
万次郎「…おいっ！？Aっ！！！」
そこで私の意識が途絶えた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
A「…ん…？」
次に目を覚ましたとき、私がいたのは知らない部屋だった。
A「そうだ…私…」
万次郎君に首を絞められて、でも途中で手を放してくれて、
それから…
春千夜「…お前何者？」
A「…え？」
万次郎君と一緒にいた人だ。
ズカズカと近寄ってきたと思ったら、
A「…っ！」
私の喉元にナイフを突きつけながら言った。
春千夜「王の“邪魔”をしたら、殺すからな。」
私がｺｸﾘと頷くと、手慣れた様子でナイフを懐にしまい、部屋を出て行った。
A「…隆、大丈夫かな…。」
もし私が人質だと知って、隆がここへ乗り込んでくるようなことがあれば、彼の命も危ない。
ドラケン君の葬儀で見た彼の姿にいささか不安は感じたものの、今私の状態を知ったところで彼に迷惑がかかるのは目に見えている。
私が今すべきことは、万次郎君をそばで見守ることだ。
_ｶﾞﾁｬﾘ
A「明司さん…」
明司「大丈夫か？」
A「はい…。」
明司「マイキ―なら、今出かけたところだ。」
A「そうですか。…？」
明司さんは無言で私のそばに紙切れを置いた。
“この部屋は監視カメラもあるし盗聴の可能性がある。今まで俺たちと話したことは絶対に口に出すな。”
A「…明司さん、万次郎君が帰ってきたら、話したいと伝えてもらえますか。」
明司「わかった。」
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作者名：miyuu | 作成日時：2022年1月21日 17時
