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JK side
もうすぐ東京に着くという頃。
ジミニヒョンはすっかり夢の中だし、テヒョニヒョンは…たぶん目を閉じているだけだ。
A「ジョングクさん?」
「はい?」
A「今日、横浜で口ずさんでいた歌は、これからライブでも歌うような、そういう曲なんですか?」
「ユーフォリアのことですか?んー、すぐではないですけどね、次回のツアーとかになれば、披露できるんじゃないかなと思います。」
突然どうしたんだろう?
A「私の独り言、勝手な想像だと思ってもらって結構です。聞いてもらえますか?」
「もちろん。どうぞ?」
A「全部の歌詞を聞いたわけではないし、どんなメロディーが重なるのかが分からないですけど、」
A「海とか青空とか、そんな映像をバックに、ジョングクさんがステージに立っていて、のびやかに、すごく幸せそうな笑みを浮かべて歌っているイメージなんです。」
A「ファンの皆さんと手を振りあって、ファンの皆さんの手には…ひまわりかなぁ、黄色いお花が握られていて。会場がお花畑の様で…。」
「…。」
A「…あの、演出家でもないのにすみません。その…浮かんでくる映像がいっぱいあるんです。その…ユー…フォリア?という曲には。だから、ファンだけじゃなくて、たくさんの人たちに聴いてもらいたいんです。私も…、ちゃんとチケット取って、必ず聴きに行きます。」
A「ジョングクさんの歌声は、これからもずっと、BTSにあり続けてください。」
「…あ、ありがとうございます///」
どうしてそんな寂しそうな目をしているの?
A「ジミンさんもテヒョンさんも眠ってしまったから、もう伝えられないけど、」
「もう…?」
A「…最後です。皆さんと過ごした時間、本当に幸せでした。すごいグループに関われて、私のこれからの人生の中できっとこの2日間が糧となっていくと思います。」
タクシー運転手「着きましたよー。」
運転手の声でかすかに目を覚ますテヒョニヒョン。
A「ジミンさんも起きてください?」
JM「うーん…着いたか〜」
ジミニヒョンのその姿を温かい目で見つめるAさんに益々違和感を覚える。
次の瞬間にはもう、
A「さようなら!」
JK「ちょっ…Aさん?!」
TH「っ?!え?どこに…っ?!」
彼女は逃げるように車を降りていった。
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作者名:miyuu | 作成日時:2018年10月6日 11時