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TH side
――東京ドーム公演当日
JM「あーあーあー…〜♪」
JK「〜〜♪」
「きょうはにほんのアーミーのみなさんにあいにきました。すてきなじかんをすごしましょう。…ソンさん、どうですか?」
ソン「うん、発音だいぶうまくなってる!本番も今の感じでね。」
「ありがとうございます!^^」
(よし、MCもうまくできそうだ。)
スタッフ「本番30分前でーす」
NJ「よーし!最終チェックして移動しよう!」
メンバー「「「「「「「イェッサー!」」」」」」
――――
ステージからかろうじて見える位置に、Aさんの席がある。
「たしか…あの辺りだから…あそこか…な…?」
お客さんが入る前のステージ上で、俺は彼女の座るはずの席を確認していた。
(うん、ここで間違いないはず)
彼女の席に行って、そこからステージを眺める。
BTSのパフォーマンスは、どんな風に彼女の瞳に映るだろうか。
ここからだと、どう感じるのだろうか。
「…。」
ぐるりと会場を見渡してみる。
「2階、3階席やステージ真横の席から見える、感じるものは全然変わるんだろうな…」
当たり前だけれど、そんなことを改めて考えさせられた。
再びステージに上がり、もう一度正面から観客のいない客席を見渡す。
Aさんに伝えたい気持ち、そして、ここへ来る全てのファンに感謝を伝えるんだ。
「よし…頑張ろう!」
――――
スタッフ「開演10分前です!」
NJ「今日は、日本ドームツアー初日です!僕らが夢に見ていたことが実現するその最初の日です。メンバー、スタッフ全員で、観客を楽しませましょう!」
ナムジュニヒョンの流暢な日本語での挨拶で、全員の気持ちが一つになる。
(ワクワクする…!)
JK「ヒョン?」
「ん?」
JK「この夢の実現が終わったら、どうしますか?」
「えー?まだ考えられないよ(笑)」
マンネの質問は、…時々難しい。
JK「僕らなら、きっとその答えを見つけられますよね?」
でも、
「…叶えたら次は、新しい夢を求めるんだろ?」
JK「あ…、その言葉っ。」
教えてくれる人がいる。
「…行こう!」
JK「はい!」
スタッフ「本番1分前です!」
イヤホンから聞こえるスタッフの声に心臓が高鳴る。
――始まる。
俺たちの夢の実現が…!!
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作者名:miyuu | 作成日時:2018年10月6日 11時