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JK side
"世界レベルのアーティストになる"
これは、僕らの夢のひとつ。
ワールドツアーはまさに、夢の途中だ。
行ったことのない国にも行けるし、たくさんのファンに会える。
これはチャンスでもある。
各地でたくさんの刺激を受けて、自分自身の感性も磨ける。
アーティストとしての血が騒ぐ。
ただ…
“…いグクー？”
「…zzz。」
“おーい？”
「…zzz…？」
“おーい着いたぞー？”
「…っ！」
練習漬けの日々。
宿舎は寝るだけの場所。
起きたらすぐに現場に向かい、
スタジオに缶詰めの日もあれば、
間髪なしの収録に取材が詰まっている。
移動中の車の中で足りない睡眠を補って
…気づいたら次の現場だ。
JM「グク、大丈夫？」
「…はい、20秒だけ眠れました。」
TH「…今日は最後の調整だけだし、早く帰れるってさ。」
NJ「グク、本当に大丈夫か？疲労もたまってくる頃だから、今日は軽めに練習して、現地入りしてから調子上げていけばいいと思うよ。」
「はい。大丈夫ですよ、ヒョン。」
メンバーに心配かけるわけにいかない。
―――
明日からはヨーロッパ公演だ。
とにかく練習に励んだ。
成長した姿を、最高のステージをファンに見てもらいたい。
そう思っているのは僕だけじゃない。ヒョンたちだって…
…でも、
…どこか余裕があるように見えて、
…追いつけ追い越せで歌もダンスも納得できるまで練習して…
「…うっ！！」
JI「おいっ！ジョングクッ！！」
YG「どうしたっ？！」
JH「誰かすみません！グクが…足ぶつけ
たみたいです…！」
ヨーロッパ公演直前のリハーサルだというのに
僕は、怪我をしてしまった。
――――
キム「完治にはどのくらい時間がかかりますか？」
医者「そうですね…骨には異常がないし、ケガ自体は大きなものではありません。」
キム「そうですか…。」
医者「ただ」
「ただ…？」
医者「ダンスは控えてください。」
「そんな…」
医者「皆さんのパフォーマンスを観させてもらいましたが、激しいダンスを今のこの足でこなされたら、治るものも治りません。悪化する一方です。…傷口がしっかりふさがるまで、約１か月はダンスを控えてください。」
半月後には日本でのドームツアーが始まる。
「…っ、」
"私も…、ちゃんとチケット取って、必ず聴きに行きます"
どうしてこんな時にAさんのことを思い出しているんだ僕は。
キム「ジョングク、戻ろう？」
「はい…。」
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作者名：miyuu | 作成日時：2018年10月6日 11時
