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JK side
彼女にはもう会えない…か。
「彼女はどんな反応を?俺たちには何か…言っていませんでしたか?」
キム「…不思議がっていたよ。彼女が持っているピアスは元々はりょうみみタイプだそうだ。片方を失くしたと言っていた。もらい物だからどこのブランドかなんて知らないし、テヒョンが同じものを持っているのも偶然だ、とね。」
(やっぱり君なの…?)
キム「それから、『2日間ありがとうございました。』、」
「…ッ。」
キム「『今度は、皆さんのパフォーマンスを大きな会場で観たい。身体に気を付けて、夢を叶え、絶えず求めていってください』、」
JI「Aさん…。」
キム「お前達の音楽性と感性、個性を、誰にも奪われないように…、とまでお願いされたよ。」
「…っ。」
“明日は私が精一杯皆さんのオフを充実させられるように頑張りますので!”
JM「僕たちの貴重な休みだからって、最初からずっと…すごく気を遣ってくれていたんです、Aさん。」
…ジミニヒョンも同じことを考えていたのかな。
キム「とにかく、SNSは脅威だ。いくらでも事実を捻じ曲げられるし、憶測が憶測を呼んだら彼女の身も危険にさらされるかもしれない。…それなら、一刻も早くお前たちとも離れる必要があったんだ。」
「…わかる気がします。」
キム「…悪かったな、ジョングク。お前も後悔していることがあるんだろ?」
「はい…。」
俺のAさんに対する気持ちはキムさんにもバレていたみたい。
JI「…もっともっと有名になって、また日本に来よう?」
「ジニヒョン…。」
NJ「ジニヒョンの言う通りだよ。ネット上の噂なんか書き換えるくらい、俺たちの話題で埋め尽くすんだ。」
JH「…ワールドワイド、だね?」
YG「だな。」
JM「かっこいい…!」
TH「…うん、絶対誰にも文句言わせないくらいのアーティストになって、ここに戻ってくる。」
「大きな会場…」
メンバーみんなの視線が交差する。
「「「「「「「来年は日本でドームツアーだっ!!」」」」」」」
…。
東京の夜景が目の前に広がっている。
遠くに…ほんのかすかに見えるのは東京ドームだろうか。
―Aさん。
今日伝えられらなかった思いはまた次の機会に。
必ず会える。
必ず会うんだ。
―チラッ
TH「…。」
きっと同じことを思っているであろうテヒョニヒョンも、隣で夜景を眺めていた。
TH「…グク?」
「はい?」
TH「俺も…負けない。」
「…はい!」
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作者名:miyuu | 作成日時:2018年10月6日 11時