62. ページ12
JI side
――ディナー会場であるお店にて
「えっ?Aさん帰っちゃったの?」
JM「そうなんです。ここに着いたときには…というか僕もタクシーの中で寝ちゃってて、よく覚えていないんですけど。目が覚めたらもういなくて…ねぇテヒョン?」
TH「…っ。」
テヒョンも、…それからジョングクもここに来たときから口数が少ない。
NJ「夜は合流してって話だったよな?」
JH「ジニヒョン楽しみにしてたのにね?」
「ボソッ お前なー!この空気で余計なことを言うなって!!」
JH「え?何ですか?」
全く…キムさんもここに来る前に事務所に寄ってくると言ってまだ合流できていない。
YG「…なぁ、テヒョン?」
TH「はい?」
ユンギがスマホの画面をいじりながら少し怪訝な顔をしてテヒョンに声をかけた。
YG「その、Aさんが来ないのは、これが理由じゃないか?」
TH「え…?」
そう言ってスマホの画面を俺たちに見せてきた。
画面にはあるSNSの投稿画面。
「あれ…これテヒョンと…」
2枚の写真が並んで映し出されている。
1枚はテヒョンで、もう一人は…
「もしかして、Aさん?」
ユンギはコクリとうなずく。
YG「ずいぶん拡散されてる。」
知っている人ならばAさんだと分かる写真だ。
少し遠い場所から撮られたものみたいで、アップにしても彼女の顔がはっきりわかるものではない。
ただ、画像が投稿されたSNSによると、
「女性が着けているピアスとテヒョンが着けていたピアスが同一かも…?」
テヒョンを見やると、
TH「…。」
驚いているわけではないようだ。
「ピアスって…テヒョン、これ、空港でサセンに盗まれたものと同じ…だよね?」
TH「…。」
問いかけに何も答えない。
表情も先ほどと変わらない。
(一体どういうこと?)
YG「…もしかして、知ってたのか?」
―ッ!
ユンギの言葉に反応したテヒョン。
その瞳は切なげに揺れていて…
JK「それは…!あの…。」
それまで黙っていたマンネが急に会話に入ってきた。
これは何か事情がありそうな雰囲気だ。
「…何、ジョングク?何か知っているの?」
JK「あ、えと…。」
そう言ってチラリとテヒョンを見るジョングク。
ユンギも2人から何かを感じ取ったのか、テヒョンに向けていた視線を自分の手元に戻す。
NJ「…話せることなら、話してもらえないか?」
JK「テヒョニヒョン…。」
ふぅと深呼吸をして、テヒョンは静かに話し始めた。
5人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:miyuu | 作成日時:2018年10月6日 11時