GAME50 ページ10
カイコク side
カイコク「物の見事に寝ちまったもんでェ」
貴「フフッ...私、人を寝かせるの得意なんです」
Aちゃんの子守唄で俺以外の全員が深い眠りについているようで至る所から寝息が聞こえる
彼女の歌声は動画越しに聞いたことがあったが、やはり生だと迫力がちげぇ
俺も眠気が来ているが耐えられないほどでもない
それ依然にどういう原理なんでぇ...
貴「でもカイコクさんには効かなかったようですね」
カイコク「まあ、眠くねぇわけじゃねーけど余裕だな」
貴「そうですか、それはちょっと残念です」
伊奈葉ちゃんたちにタオルをかけ終えた彼女は隣に腰を下ろし妖艶な笑みを向けてきた
その顔にドクリとした何かを感じた後、無償に悪戯心が湧き上がった
カイコク「...そうかい?俺はAちゃんと二人っきりの時間を楽しめて満足だけどな」
そう言って彼女の顔を覗くと一瞬驚きの表情を見せたが、直ぐに口元を緩め背けるように目を閉じた
貴「その手にはのりませんよ?また、揶揄ってるんですね」
カイコク「(また..か...)」
前回同様にただ揶揄ってるだけだと思い込んでいる彼女に本心だと口にしようと床に手を着いた途端、彼女がかけていたタオルがすり動く
そしてそのまま隣に座っていた彼女を巻き込み倒れ込んだ
ドサッ_
カイコク「...っ...悪いAちゃん、怪我はねぇ..か...」
貴「...は..はい、だいじょうぶ..で...! 」
倒れた身体を起こし顔を上げると目の前にはAちゃんの顔
俺の問いかけに答えた彼女も顔を上げたことで至近距離で目が合う
「「っ」」
思わぬ近さに直ぐに身体を離し再び近くの棚に身体を預ける
そして何故が顔だけは彼女と反対方向を向けた
カイコク「すまねえ...」
貴「いえ...こちらこそすみません...」
彼女の様子は分からないが少しだけ気まずい空気が流れる
最悪_他の奴らは寝ており気づかれていないようだ
カイコク「...俺らも寝るか」
貴「そうですね...」
この空気から脱するべく提案すれば彼女もあっさり了承したので、そのままお互い挨拶を交わし眠りに着く
瞼を閉じてみたが目裏に思い浮かぶのは先程の彼女の様子
至近距離で見た端正な顔立ちと透き通るような目、そして艶やかに映る髪
その全てが彼女の艷麗さを引き出していた_
その瞬間またもドクリとした何かが渦巻く
カイコク「(やべぇな...)」
雑念を振り払いながら瞼に力を入れ今度こそ眠りについた
148人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ティア | 作成日時:2019年9月10日 13時