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顔をこちらに向けさせると瞳が揺れていて、その瞳には涙が溜まり今にも溢れそうだった。
そんな中島を見つめていれば自然と笑みが溢れ、いとおしさから離れるなんて到底無理だと思えた。
『...中島。』
『...。』
『...中島は俺に出逢わなきゃ良かった??』
『...っ..。』
『...俺は出逢えて良かったよ??』
『...ふうま。』
『中島、俺と幸せになろう??』
そう言うと中島の涙はついに溢れ、ゆっくりと頬を伝った。
『...二人で幸せになろう??』
『...っ..。』
『一人じゃ乗り越えられなくても、二人なら出来るかもしれないじゃん??』
『...っ..。』
『だから、な。』
そう言って俺は正面から包み込むように抱きしめた。
『...二人で頑張ろう。』
『...っ..。』
『...悲しいことは半分こ。嬉しいことは二倍に。』
『...。』
『...在り来たりでも。他愛もないことでも。俺はお前と一緒なら大丈夫だし、お前の為なら何だってできる。』
『...っ..。』
『...片時も離れずに側に居る。絶対に。』
『...っ..。』
『...だから俺を側に置いて。もう、独りで何でも抱え込むな。』
そう言うとゆっくり俺の背中に腕が回ってきて、すがるようにぎゅっと抱きしめられた。
『...なんか、プロポーズみたいだな。』
『...みたいじゃなくて、そうなんですけど。』
『...ふふ。』
そう言って中島は俺の肩に顎を乗せてきた。
『...俺、相当重いよ??』
『知ってる。』
『...泣くし、喚くよ??』
『全部、俺が受け止める。』
『...むしゃくしゃして、八つ当たりする。』
『何とも思ってない人にそんなことしないだろ??』
『...風磨より勝利を優先するよ??』
『...ムカつくけど、俺も大して変わらないから心の中に留めておく。』
『...本当に俺でいいの??』
『...お前がいいの。お前しかダメなんだ。』
『...ありがとう。』
そう言われて俺は少し体を離して中島を見つめた。
『...前よりもっと愛するから。』
『...ん。』
『...ずっと一緒、な。』
そう言って俺は顔を近づけ唇を重ねた。
ゆっくりと唇を離して再び見つめると、中島は顔を真っ赤にしていた。
『...かわいい。』
『...バカ野郎。』
『もう一回、していい??』
『...聞くな。』
そう言われて俺は微笑み、再び唇を重ねた。
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sz all担 - 更新頑張って下さい。 (2019年12月15日 21時) (レス) id: 64c6d97e11 (このIDを非表示/違反報告)
yukine(プロフ) - 更新頑張って下さい! (2019年8月24日 22時) (レス) id: bb3b31a640 (このIDを非表示/違反報告)
れもんてぃー - 更新楽しみにしてます☆頑張ってください! (2018年12月19日 17時) (レス) id: cb8a59094f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:seri | 作成日時:2018年12月13日 12時