そばにいるよ (ページ2)

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外はチラチラと雪が降っていて､少し開けた窓からは冷たい風が吹き付けている｡

そんな風景をベッドに座りながらしばらく見つめていると扉をノックする音が聞こえてきて､視線を向けた｡

『はい｡』

そう返事をすると扉は開き､中に松島が入ってきた｡

『マリウスが帰ってきたから､ご飯食べよう｡』

『分かった｡』

『風磨くん｡』

『ん??』

『...大丈夫??』

心配そうにそう聞いてきた松島に俺は申し訳なく､安心させたくてできるだけ優しく微笑んだ｡

『大丈夫｡』

そう言って俺は立ち上がった｡

松島の隣を通って部屋から出て､リビングに向かうと洗面台から出てきたマリウスに出くわした｡

『あ､風磨くん｡』

『おかえり｡』

『ただいま｡外､雪だよ!』

『そうみたいだな｡』

『でね､見て｡』

そう言ってマリウスが見せてきたものに俺は目を見開いた｡

『...それ..｡』

『なんかね､クリスマスも近いから配ってるんだって!』

それは紛れもなく見覚えのあるもので､俺は胸が締め付けられた｡

『風磨くん??』

『...っ..｡』

『どうしたの??』

俺たちの様子を松島がそう言いながら窺ってきて､マリウスが近づいていった｡

『聡ちゃん､見て｡』

『...ストラップ??』

『そう! " Snow Drop " ってブランドだって言ってた気がする｡』

『...っ..｡』

『なんか､アルバイトの子だと思うんだけどね｡追いかけてきてくれて､良かったらどうぞって｡』

『...そっか｡』

そう言って松島がこちらを見つめていて､その視線から逃れるように俺は椅子へと歩き出して座った｡

『...冷めるから､食べよう｡』

『...うん｡』

『お先に｡いただきます｡』

そう言って俺は両手を合わせた後､箸を持って食事を始めた｡