太陽下の影

三十四話 ページ36

「「おかえりなさい、A」」

タイ代表、マッハタイガーとの試合当日
俺はグリオン教団の本部のあるヘブンリーヘルス島の近くにある小さな離れ小島に来ていた
というか連行された、不気味な笑顔の神官二名によって

「あの、これは……」

「「溜め込みすぎるのはよくないのですよ」」

この二人は言葉が足りない
それはもう圧倒的に

「「最近あなたはストレスが溜まりすぎている。だから今日は何も考えずお休みなさい」」

ヘルとヘブンが手をかざす

それと同時に世界は暗転した

「術式は成功のようですね」

「ええ、あとは寝心地のいい場所に置いておきましょう」

ヘブンがAを担ぐ

(失ったりはしない。もう二度と、壊させはしない)

(わかってくださいね、A。私たちはあなたが大事なのです)

((偉大なる我らが母の実の子供の転生体であるあなたたちは、我らが母の復活に大いに役に立つ))

(許してはいけませんよ、あなたを苦しめた者達を)

(我らが母の復活の時まで私たちがあなたたちを守りましょう)

((愛していますよ。愛しい子供たち))







「ヘル、ヘブン、ここにいたのね」

「「イヴ、何用ですか？」」

「んー。ただの散歩。ついでにここらへんうろちょろしてる軍艦沈めてこよっかな〜って
で、それA？何、どうしたの？」

「「少しストレスが溜まっているだけです。休ませれば問題はありません」」

「ふーん。無事ならいいんだ。悠菜みたいになっちゃうのは嫌だしね。
じゃーね、私行ってくるー。あと私のおやつは食べないでねー」

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