二十三話 ページ25
視界に桃色が飛び込むと同時に、顔面に強烈な蹴りを喰らった
咄嗟に腕で防御しなければ頭が吹き飛んでいただろう
「何しやがる、ミシェラ…」
桃髪の少女・ミシェラ・バファーは仁王立ちで見下ろしている
「とっておいたおやつを食べたのはあなたですの！？」
再び蹴りを喰らいそうになる
バク転しながら距離をとった
「は？知るか！俺家に帰ってねえから！」
「盗みはあなたの十八番でしょう！？それに蒼青殿が申しておりましたわ！」
「なら食ったのそいつだろうが！」
はっとしてミシェラはようやく攻撃をやめた
「この怪力バカ女…」
「何か言いまして？」
「なーにも」
「……まあよいでしょう」
周りのメンバーは唖然とこちらを見ている
「なっ、」
「誰です、そちらの美人は」
「美人？これが？」
ミシェラを指さしてそういえば、ミシェラは指を逆方向に曲げた
「動きが鈍ったのではありませんこと？」
「うるせえよ。用事が済んだのなら帰れ」
「その人は…この前の試合で雲雀君が言っていた彼女さんかい？」
皆帆が勝手な憶測を言った
「「誰がこんなやつと！？」」
声がかぶさった
「俺の好みはもっと落ち着いた女だよ」
「わたくしの好みはもっと謙虚な方ですわ」
「たとえば悠菜みたいな」
「たとえばマーロン殿みたいな」
セリフはかぶさり、全文は聞き取れないようだった
「いいから帰れよ」
「言われずともですわ。と、その前に」
ミシェラは着ていたローブの中から紙袋を取り出した
グリオン教団の制服を着てくるなよ
紙袋の中身は煙管の中身の薬草だった
「おー、サンキュ」
「消費量が多いのですので少し制限してほしいとのことですわ」
そう言い残し、ミシェラは風のように消えた
たとえじゃなくて実際光の速さで飛んで島に帰ったのだ
『力』を使うな。やっぱりバカだろ
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東雲歌音(プロフ) - くるみさん» ありがとうございます！これからもがんばりますので、応援よろしくお願いします！ (2016年9月6日 20時) (
レス) id: 132304d9ff (このIDを非表示/違反報告)
くるみ - とっても引き込まれる感じがしてとっても面白いです！ (2016年9月5日 21時) (レス) id: 6ca175061e (このIDを非表示/違反報告)
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