二十一話 ページ23
「女性に手を挙げるなんて最低です」
真名部がそういった
「女だからなんて何もされない理由にはならないだろ。何もしてないからと言って何もされない理由にはならない。そんな『理不尽』が世界にはごく普通に存在している
俺の姉だか妹みたいな奴らはさ、お前みたいに心配なんてされなかったんだぜ?骨を折られようと、身体の一部が…というか大半が消えようとな
そこまで言うなら次は本気で殺してやろうか?仮病じゃなくて今度は死という病で退場させてやるよ」
「雲雀ィ!いい加減にしろよお前」
「いい加減にするのはてめえらだ!どいつもこいつも甘えやがって!俺も、俺が好きな女も、身体がぶっ壊れようがチームにためにって尽くしてた時期があったよ!
だが結局、それは微塵も報われはしなかった!全力出してねえてめえらが報われないことを嘆いてること自体が一番癇に障るんだよ!あぁ?
自己中心で傲慢な野咲のプレー責めてる暇があるなら、ちょっとはてめえら死ぬ気であがいて見せろよ!!」
あー、今の発言絶対悠菜に怒られる…
あの人審判(アンパイヤ)としては公平だけど、私情だと超理不尽
でもそこが好きだ
松風が何やら野咲にアドバイスをした
その後、俺は敵の攻撃をブロックし、今大会初となるパスを出す
ゴールの端から端までぶった切る超ロングパス
瞬木はその後、必殺技を編み出し同点となった
それからチームは声を掛けあうようになった
あー、やっぱりイラつくな
その程度が全力だって?味方のせいで引き起こされたミスでも俺は袋叩きだったよ
野咲の申し出でサックアウト攻略に乗り出すが失敗した
失敗しても松風から励まされたことで心は落ち着いたようだ
いいなぁ…俺とは大違い
「サックアウト!」
野咲が攻略に乗り出す
松風が野咲を信じ、神童に指示を仰ぐ
「失敗を、恐れない!」
ついに攻略できたようだ
野咲はそのままシュートに向かう
だが、ディフェンスが行く手を阻もうとする
他にもマークがついており、フリーなのは…
「真名部!」
「入射角、速度、ともに完璧です!タイミングを合わせてボールを叩きこめば!」
自他両方の予想に反してシュートはヘボかった
でも決まった。得点は3‐2。そして鳴り響くホイッスル
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東雲歌音(プロフ) - くるみさん» ありがとうございます!これからもがんばりますので、応援よろしくお願いします! (2016年9月6日 20時) (レス) id: 132304d9ff (このIDを非表示/違反報告)
くるみ - とっても引き込まれる感じがしてとっても面白いです! (2016年9月5日 21時) (レス) id: 6ca175061e (このIDを非表示/違反報告)
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