39話 ページ40
五色side
数日前。
練習に牛島さんより先に行こうとしたら
体育館からボールの音と靴の擦れる音がした。
『(牛島さん早いな……)』
そう思ったが違和感を感じた。
いつもより、着地の靴の音が軽やかだった。
誰だろうと思い覗いてみると、
・
・
ついこの間入った同級生が
飛んでいた。
高く。高く。
ドパァンという音が体育館に響き渡り、
俺は彼女から目が離せなかった。
今思うと、瞬きはしていたのだろうか。
ガコンッ
どれくらい経ったかは分からないが、その音で俺はハッとして、慌てて隠れた。
今思うと隠れる必要あったのかな〜とは思うけど。
柳瀬「誰ですか?」
天童「俺だヨ〜、そんな怖がんないでよ〜」
そんな会話をただひたすら聞いていた。
天童さんはこんな事を言った。
天童「ふーん。いつかはバレちゃうかもしれないけど、それまでは
俺との秘密にしよ?」
……
めっちゃ聞きたい!
あんな鋭いスパイクどうやって打つのか、
どうやったらバネを鍛えられるか、
身長で勝てない相手にはどう戦えばいいか、
だが、今までの事は見なかったことにしなければいけない。
見なかったこと
・
・
出来るわけないですよね!
俺はあの姿が頭から離れなくなった。
──────────
『っ、やっ、柳瀬はさ。』
柳瀬「なんでしょ」
『俺が〈柳瀬が強いの前から知ってた〉って言ったらどうする?』
柳瀬「別にどうもしないかな〜
へ〜って感じ〜」
と言いながら綺麗に俺の方にトスをあげる
『なんで?』
柳瀬「……約束守ってくれたからかな?」
『っそっか……』
そして1番気になっていたこと。
『柳瀬ってさ
どれくらい強いんだ?』
何回かのパスを続け、
柳瀬は考える素振りを見せる。
そんなこととはお構い無しに体育館には
沈黙が流れる。
柳瀬「…………
内緒…………かな。」
と柳瀬は微笑んでみせた。
微笑んでる柳瀬が俺にあげた、
俺に上がってくるトスはすごく綺麗で。
柳瀬の笑顔も、とても綺麗だ。
〈それまでは
俺との秘密にしよ?〉
という天童さんの言葉が
脳内で再生される。
柳瀬の綺麗な微笑みは、
・
・
俺だけの秘密だ。
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ご評価、コメント、ありがとうございます。
hit数も伸びて凄く嬉しいです。
これからもよろしくお願いします。
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まかろにぱにーに - 何か、ほっこりします(ポワポワ 応援してますッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!! (2020年12月17日 21時) (レス) id: b2ccf5b6d7 (このIDを非表示/違反報告)
改山田.com(プロフ) - iPhoneに変えたらログイン出来なくなった山田でぃぁす!!今後このアカウントで投稿はないので「改」の方で投稿いたします~よろしくです~ (2020年9月1日 23時) (レス) id: 9d3e797127 (このIDを非表示/違反報告)
やまだ.com(プロフ) - すいかさん» ご指摘ありがとうございます!修正、説明させて頂きたいのですが、どの辺でしょうか……(申し訳ございません) (2020年5月22日 17時) (レス) id: 0862d9c441 (このIDを非表示/違反報告)
すいか - 女子なんてまずいないし、と言ってる割に声援があるの矛盾してませんか? (2020年5月21日 15時) (レス) id: c4eb57a74a (このIDを非表示/違反報告)
なの___@(プロフ) - なのさん» ご指摘ありがとうございます!直させて頂きます! (2019年10月28日 23時) (レス) id: 0862d9c441 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やまだ.com | 作成日時:2019年8月9日 23時