【凪のあすから】深海から発して【木原紡】

2話。 ページ4

待ち合わせ場所に行くと波路中学の制服を着た、ちぃちゃんと要が立っている。

私の事を見つけると笑って手を振ってくれる、そんな温かい存在なんだよ。

A：「おはよう。

ちぃちゃん、要。」

ちさき：「おはよう、A。」

要：「おはよう。」

『今日ドキドキするね〜』

なんて会話をしていると向こう側から息を切らして走ってくる男の子、ひぃくんがやってきた。

なんでかな…。

今から陸の全く知らない人たちが居る中学校に行くのに3人が一緒に居てくれるお蔭で不安も消えて、どっちかというと懐かしい感じがした。

A：「おはよう、ひぃくんっ」

光：「おうっ。

A、ちゃんと波路中学の制服着てきたじゃねぇか！」

両膝に手をついて顔だけ私の方を向く、ひぃくん。

そしてニカッと白い歯を見せて笑った。

美濱中学校の制服、着てこなくて良かった〜←

要：「光も来た事だし、行こうか。

転入初日に遅刻は、ちょっとあれだしね。」

要はそう言って地面を力強く蹴った。

それに続いて、ひぃくんも蹴上がった。

ちぃちゃんは私の横で一緒に飛んだ。

何をしてもダメな私でも海村で生まれ育ったから泳ぎだけは得意なんだよ。

…だけど遅いんです。←

だから一番先に行った要や、ひぃくんはどんどん先に行っちゃうし、ちぃちゃんも私を気に掛けながら泳いでるけど速い。

一生懸命、追いつこうと泳いでいると真横に船が来て、止まった。

最近、陸の人が漁に頻繁に出るから気を付けなさいってお父さんが言ってた…。

この船って…漁士さんの船かな？

なんて思いながら見上げると、船の上から海を覗く男の子がいた。

気になって水面から顔を出すと、水中よりその男の子がハッキリと目に見えた。

…って当たり前だよねっ。

こんな事ばかり言うから、ひぃくんは私の事を怒るんだよね…。

一方、船上の男の子は少し焼けた褐色の肌をしていて、やや長めの髪の毛をしていて冷静に私を見ていた。

A：「…っ。」

私は息を呑んだ。

それから一拍空けて、心が跳ね上がったのが分かった。

何なのかな…、この感覚。

生まれて初めて…。

体が熱くなって鼓動が早くなっていく…。

後で、ちぃちゃんに聞いてみようかな〜。

光：「A!!!」

A：「えっ、わあっ？！」

しばらく男の子と見つめ合っていると横から私は腕を掴まれ、引っ張られた。

引っ張ったのは私の名前を呼んだ、ひぃくんだった。

3話。→←1話。

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

ラッキーアルファベット

X

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す