妖の待つ宵【SVT】 (ページ10)

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年齢ページ10

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SG「じゃあね。僕は少し用事があるから抜けるけどよく寝るんだよ。あ、逃げようとしないほうがいいからね。ここは入るのも難しいけど、出るのも難しいんんだ。」

「…わかりました。」

SG「あれ、随分聞き分けがいいね。君くらいの子って泣き喚くんじゃないかなって思ってたのに。」

「あの、」

まるでこの部屋は高級ホテルのスイートルームのように豪華だ。そして同時に清潔感もある。

そんな部屋を出て行こうとするスングァンさんは爽やかな笑顔と一緒に私がどうやっても逃げ出すことは不可能な状態であることを暗示させた。

そして何か逆らってはいけないような圧を感じて素直に返事をすると、不思議そうな顔をして見かけのわりに老けた大人のような事を言うから、まるで老人が若者を見ているかのような感覚を覚える。

そんな彼の視線に、彼に対しての謎が更に深まる。

「あの、」

見かけの割に合わない役割に発言。

その違和感を放っておけば寝付くにも寝付けないだろう、と悟った私は恐る恐る口を開いた。

「もし失礼じゃなかったら年齢とか聞いてもいいですか、？」

SG「…僕の？どうして？」

私の発言にドアを開きかけた彼はぴたりと止まった後私を見つめた。

まるで私を探るようなそんな目だ。

聞いてはいけなかったのかな、そんな妙な雰囲気になりかけた所で言い訳がましく続ける。

「いや、変な意味とかはないんですけど、ただ私と年齢があまり変わらなさそうなのにSVTグループを纏めてるって言ってたので…」

SG「あぁ、そう言うことね。僕は八百…いや、にじゅーよんさい！うん、24歳だよ。」

一通り説明すると納得したように表情を元の柔らかいものに戻したのでほっと息をつく。

24歳か。

20歳になったばっかりくらいかなと見当をつけていたから思っていたよりは歳をとっていたけれど、私とさほど離れていない。

SG「Aちゃんと大して変わらないよ。次起きた時はたくさんお話しできるといいね。僕、Aちゃんのこと気に入っちゃった！」

「あ…私もまたスングァンさんとお話ししたいです」

SG「それじゃあよく寝るんだよ。」

ドアから私の元に戻って来るとぽんぽんと頭を撫でた。

さっきのように明るく彼に返事をすると、ついさっきまで顔すら出さなかった眠気が襲ってきて、そのスングァンさんの言葉と同時に自然と瞼を閉じた。

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