30話 決断とその先(前編) ページ33
ゆとりside
───あれから、数ヶ月の月日が経った。
あの夜が明けた頃から俺達3人は寝る暇がないほど国務や役目を任された。
こうなる事は分かっていたんだよね。
だってこの未来はもるでおが･･･ううん、俺達が願って決断した事だったから。
あの夜もるでおはジークリンデにこう言ったんだ。
もる「･･･父の跡を継いで王には、なる。
だけど･･･けど俺は･･･
この国の人や、沢山の人間達と、そして魔族のみんなとも争いは起こしたくない。
だから･･･、もしお前が、ジークリンデ卿が･･･この平和を乱すために魔王にしたいと思わないのであれば･･･
この平和のためにも。協力してくれないか。」
今ある俺達の国と同じぐらい、魔界の平和を取り戻したいという願いを言葉に込めたのが分かるぐらいの声で彼に語り掛けた。
するとジークリンデはため息をひとつ吐いてやれやれ、と呆れた顔で呟いたのだ。
「･･･やはり、貴方のお人好しには呆れる。」
そう言うと彼は持っていた杖をコンコンと、床に2度叩きつけた。
すると、彼の周りから赤黒いモヤが現れ彼を包む。
『まさか、逃げるんじゃ･･･』
そう呟くと3821が俺の頭に直接テレパシーを送ってきた。
38「ううん、違う。逃げようとしてる訳では無いよ。
あれは･･･」
そしてそのモヤが晴れた瞬間その姿が現れた。
それは、先程の憑依していたはずの人間とは程遠い。
頭に角を生やし、肌はところどころ黒い模様で覆われた魔族の人間だった。
もる「･･･なんで･･･。
なんで、ここに来てんだよ。」
そうもるでおが呟くとジークリンデだった魔物にそっぽ向いた。
もるでおの妖精が彼に近づきその周りをふよふよと飛んでいる。
『･･･えっと。
ジークリンデ･･･では、無いよね？』
そう言うと彼は僕達･･･もちろん、俺やちゃげ君だけじゃなくて屋根の上にいる3人や他の兵士たちにも聞こえるぐらいの声でこう言ったんだ。
「改めて初めまして、この国に住まう人間方。
･･･この様な、挨拶の仕方になってしまった事をお許しくださいませ。
私、魔王とその親族様のお付きであるヴェーダと申します。」
そう言うと彼は僕達に向かって深く頭を下げたのだった。
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詩音(プロフ) - マヤさん» マヤさん最後まで作品を閲覧していただきありがとうございます。イマジネーションネーションは個人的にとても大好きな世界観なので機会があればまた書かせていただきたいなとも思っております。今後とも何卒宜しくお願い致します。 (2019年11月29日 12時) (
レス) id: 20528b2217 (このIDを非表示/違反報告)
マヤ(プロフ) - 完結お疲れ様です！詩音さんの中にあるImagination Nationの世界がとても好きで読ませていただいてました！素晴らしい作品をありがとうございました！ (2019年11月26日 23時) (レス) id: e63cba3785 (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - ツナ猫さん» ツナ猫さん返信が遅くなってしまってすみません、ありがとうございます。CDの中の話とはまた違った展開として楽しんでもらえてるようで何よりです。これからもどうぞよろしくお願いします。 (2019年8月4日 10時) (レス) id: 20528b2217 (このIDを非表示/違反報告)
ツナ猫(プロフ) - この曲大好きなのでとても嬉しいです！CDを流しながら見るとより楽しいです(*^^*) (2019年4月22日 0時) (レス) id: 30cd74afcb (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - さきちんさん» さきちんさんありがとうございます。少しずつではありますがどうぞよろしくお願いします。 (2019年3月27日 19時) (レス) id: 20528b2217 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩音 | 作成日時：2018年2月12日 8時
