23話 夜までには ページ26
3821side
流石、魔界の王の息子やなぁ。
と、あの威圧感のある低い声、後ろ姿を見ていると改めて思う。
もる「無音の身体を乗っ取ってまで俺に取引を持ちかけてきた訳だ。
少し話を聞こうじゃないか。」
そういうと彼は無音王、いやその身体を乗っ取っているジークリンデ卿へ近づき彼を見下した。
その姿を共に離れて見ていた彼の側近でもある精霊は俺の近くで少し震えていた。
なんだか見慣れへんなぁ･･･2人があんな真剣な顔で対峙するなんて。
まあ中身は違うけれど。
無音？「いいでしょう王子。簡潔に申し上げましょう。
王子に魔王の座を。旧国王を継ぎ貴方様に国王になって欲しいのです。」
もる「俺が･･･魔王に･･･？一体何故その様な･･･」
無音？「えぇ。突然のお話、簡単に結論は出せないでしょう。
あと半日、待ちましょう。
その時にはまた、この身体を乗っ取らずに別の身体で城に向かいます故。」
ゆと「･･･っ」
ゆとり君は少し悔しそうで、そして決意の目をしながらジークリンデ卿として、彼を睨みつけた。
無音？「ではまた、月夜の夜にお会いしましょう。
青の騎士、そして次期魔王候補よ。」
そう言うと彼の瞳は普段の無音君の瞳の色、澄んだエメラルド色の瞳に戻り、彼は床に倒れた。
彼が倒れたその瞬間、ゆとり君を縛っていた拘束魔法が解ける。
ゆと「無音君！」
もる「無音！」
そう言って2人はすぐに彼の元へ駆け寄った。
そして僕の手元にいた側近の精霊も主であるもるでお君に近づく。
･･･本当に2人は無音君想いやなぁ。
この事実に無音君が気づいてるかは分からないけれど。
もる「3821、頼みがある。」
『分かっとる。無音君の護衛と、療養を頼みたいんやろ？
僕の魔法は、高いで？』
ゆと「3821、俺からも頼む。あとで報酬はいくらでも出すから。」
2人の真剣な眼差しに僕の心は揺らいだ。
仕方ないなぁ･･･
『･･･今回ばかりは特別だよ。
お代はいいから。とにかく2人は夜までに話し合って。
それに･･･』
ちらりとドアの方を見ると騎士団の人間だろうか。
僕が深くローブを被って睨みつけたのが怖かったのか、ビクッと肩を震わせた。
ちゃげ「え、えっと･･･
騎士団長、少しご報告が･･･。今よろしいでしょうか。」
ゆと「少し緊急事態だから手短に。
それから後で城中の騎士全員集めて。」
彼はそう言うと騎士の1人と共に部屋を後にした。
月夜まであと残り4時間。
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詩音(プロフ) - マヤさん» マヤさん最後まで作品を閲覧していただきありがとうございます。イマジネーションネーションは個人的にとても大好きな世界観なので機会があればまた書かせていただきたいなとも思っております。今後とも何卒宜しくお願い致します。 (2019年11月29日 12時) (
レス) id: 20528b2217 (このIDを非表示/違反報告)
マヤ(プロフ) - 完結お疲れ様です！詩音さんの中にあるImagination Nationの世界がとても好きで読ませていただいてました！素晴らしい作品をありがとうございました！ (2019年11月26日 23時) (レス) id: e63cba3785 (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - ツナ猫さん» ツナ猫さん返信が遅くなってしまってすみません、ありがとうございます。CDの中の話とはまた違った展開として楽しんでもらえてるようで何よりです。これからもどうぞよろしくお願いします。 (2019年8月4日 10時) (レス) id: 20528b2217 (このIDを非表示/違反報告)
ツナ猫(プロフ) - この曲大好きなのでとても嬉しいです！CDを流しながら見るとより楽しいです(*^^*) (2019年4月22日 0時) (レス) id: 30cd74afcb (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - さきちんさん» さきちんさんありがとうございます。少しずつではありますがどうぞよろしくお願いします。 (2019年3月27日 19時) (レス) id: 20528b2217 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩音 | 作成日時：2018年2月12日 8時
