緑谷出久のストーカーやってます【ヒロアカ】 (ページ3)

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3話ページ3

全ての授業が終わり、皆帰宅準備をしている。
帰りにカラオケへ行こうとか雑貨屋に寄ろうだとか。
私もさっき誘われたが、欲をぐぐっと抑えて断った。

なぜなら私は緑谷君の行動パターンを把握しなければならないのだ。

誰よりも早く教室を出る。
ごく自然に、その先の教室に用があるように、A組の前を通る。大丈夫。きっとばれてない。

「緑谷君!あの時の俺の判断は正しかったのだろうか?」
「うん、僕もあれは左へそれた方がよかったと思う。ナイスだよ、飯田君!!」

今日の実習訓練の話だろうか。

このまま立ち止まって話を聞きたいところだが、なんとかこらえてそのまま進む。
A組には例の爆豪君もいるし……。

「どこで時間潰そう……」

あの分じゃまだ話は終わらなそうだ。
真面目な委員長とヒーローオタク。話せばいつまでも会話が続くだろう。
いや、二人で下校中に話す場合もあるのか……。

どうしたものか。

とりあえずそのまま進んで奥の階段から玄関へ向かおう。話はそれからだ。

「…………」

緑谷君、女の子と一緒にいたらどうしよう。
入試の時、私と少し話しただけで顔を真っ赤にしていたし、女子と話す機会は少なかったのだろうが、それでも心配だ。
女の子と帰っていたり、カラオケに行ったり雑貨屋に行っていたらどうしよう!

実は帰りをつけるのは今日が初めて。
大体の家の場所は把握したが、どうしても帰りは時間が合わなかったのだ。

友達の誘いを断ってまで作った時間。
女の子といないことを願いつつ、私は足を進めた。