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水野が他の奴らと帰ってく。


Aは歩き出さずに、
小雨が降り注ぐ空を見上げてる。


しばらくして、その様子をじっと見つめてた俺に気付いた。


不意に目が合うて。


なんか、言葉なんか浮かべへん。


「久しぶりだね」


Aの方から言われてもうた。


「ああ、うん。
久々やな」


「元気だった?
仕事は順調?」


「うん。
・・・A、さんは?」


なんでか、名前で呼ばれへんかった。


めっちゃ綺麗になってたから・・・


「何、どうしたの?」


ふって笑われてもうて。


「A、変わったな。
なんか雰囲気ちゃうねんもん」


「そうかな・・・
老けた?」


冗談めかして笑う。


俺もAの隣に立って、
一緒に真っ暗な空を見上げた。


「雨やな・・・」

「うん。そうだね。
困ったね。
傘、持ってなくて・・・」


いつまでたっても、
彼氏が迎えに来る様子ないし、
誰かに電話するわけでもない。


さっきのは断る口実?


「俺、車で来てるから。
乗ってく?」


やっと言えた。


「助かる。
ありがと・・・」


水野は断ったのに、俺の誘いは受け入れてくれた。


胸の奥で何かがカタンて小さく音を立てて、
Aの方への前のめりに傾き始めてる。

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亜季(プロフ) - すれ違いが切なすぎます。自分の気持ちを伝えなかった主人公ちゃん弱虫ー(泣) (2017年10月23日 22時) (レス) id: 327514e65b (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 書き足されたモノ、読ませて頂きました(^^) とっても刺激的で、ドキドキしました(*^^*) (2017年10月23日 0時) (レス) id: 2e580a9b8d (このIDを非表示/違反報告)
くり(プロフ) - 亮ちゃんはちょっと自業自得やけど…(笑)、しげは不憫…そして照史くんも…。それにしても女はこわいなぁ(>_<) (2017年10月3日 18時) (レス) id: 23a9b7a6e0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:fool x他1人 | 作成日時:2017年9月29日 21時

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