６ ページ45
「うん。ありがと・・・」
それから・・・
私と亮くんは親友になった。
話題のほとんどを占めるのは、
章大のこと。
章大、一番、大好きだよ・・・
いつか、言える日が来るのかな。
そんな日、きっとこない。
一人きりで残業してたら。
別の部署なのに、
亮くんが手伝いに来てくれた。
亮くんはなんでも器用に出来るから。
二人で取り組んだらあっという間。
社内では、
私と亮くんは付き合ってるって噂が流れてて。
章大は気を遣ってるのか、
少し距離を置かれてる。
寂しくて苦しい。
前みたいに話せるだけでいいのに・・・
空になった章大のデスクを見つめて、
思わず涙ぐんだ私に。
「A、振り向いてくれへん男なんかやめてさ。
・・・もう俺にしとけや」
亮くんが、そう呟いて。
私を抱き寄せる。
かすかにタバコの匂いがした。
「大事にするから・・・
うなづいて？」
亮くんが私を見つめてる。
その目が不安そうに揺れてるの。
会社で一番人気があって、
誰でも選びたい放題なのに。
「どうして私なの？」
「・・・どうしても。
Aが好きやねん」
苦しそうに呟いた後。
ゆっくり重ねられた唇。
避けることも出来た筈なのに・・・
その時、背後でガタンって音がして。
振り返るのが怖い。
やっぱりそこには章大が立ってた。
「ごめんなあ？邪魔して。
忘れ物取りに来ただけ。
亮、あんま社内でイチャつくなや？」
そう明るく言って、
オフィスを出てく。
もうおしまい。
私の恋。
「亮くん・・・、
私で良ければ、
よろしくお願いします」
亮くんを、まっすぐ見つめて答える。
これでいいんだよね？
私たち・・・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 483人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
亜季(プロフ) - すれ違いが切なすぎます。自分の気持ちを伝えなかった主人公ちゃん弱虫ー（泣） (2017年10月23日 22時) (
レス) id: 327514e65b (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 書き足されたモノ、読ませて頂きました(^^) とっても刺激的で、ドキドキしました(*^^*) (2017年10月23日 0時) (レス) id: 2e580a9b8d (このIDを非表示/違反報告)
くり(プロフ) - 亮ちゃんはちょっと自業自得やけど…(笑)、しげは不憫…そして照史くんも…。それにしても女はこわいなぁ(>_<) (2017年10月3日 18時) (レス) id: 23a9b7a6e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fool x他1人 | 作成日時：2017年9月29日 21時
