◇22cm ページ30
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「Aー」
「え……!?」
次の日。
「ちょ、なんで呼び捨てなのさ!」
「なんで。そっちがオレの事祐希って呼ぶんだから、俺だってAで良くない?」
「だって、祐希って呼べって」
「だから、俺もAで!」
にっこり笑う祐希。駄目だ。何っても無駄だわこれ。
「はぁ…もう、いーわ。呼べば?好きに」
「いえーい」
「ったく!」
(え、なにどうしたのあの二人)
(遂に和解したの…?)
(名前で呼び合うなんてハードル高い)
(犬猿の仲から一転!?)
「さ、A。一緒にストレッチしよっか!」
「げぇ、なんでお前と」
「あからさまに嫌そうな顔しないでよね。この俺が一緒にやろうって言ってんのに」
「偉っそ!腹立つ」
「腹立つとはなんだ!!」
ギャーギャー、と言い合う。
(ああ、でも通常運転…)
(そこは変わんないのね…)
(いつも通りで安心だわ逆に)
☆
「うわーA、体柔らか!」
「まーね」
「ペタンって!床にペタンて!マジか」
「なに、羨ましい?」
「そのドヤ顔ムカツク。俺だって、男子の中じゃ柔らかいほうなんだからね!」
「あっそ。ほら、次交代」
「はーい」
グッと押してやると意外と前に倒れた。確かに男子の中じゃ柔らかいほうかも。
「もう少し倒すよ?」
「わ、わかった……っだだだただぁ!!!強い!!痛い!!急!!」
「文句言わない!!」
「鬼!!誰もそこまで押せなんて言ってない!!Aストップ!!ストーップ!」
いだだだだ、と祐希の悲鳴が聞こてる。
へっ、そんなの知ったこっちゃないね!
「っはあ、死ぬかと思った。くっそぉ……いってぇー!」
「ざまーみろ」
「俺Aに今日なんもしてないよね!?」
「日頃の恨みだ」
「それはずるい!」
顔をつきだして言い合う。その内可笑しくなって、どちらからともなく笑った。
「……レセプション、教えてよ」
「俺が?そんな上手くないよ?」
「良いから。その代わり、私はブロックアウトを教えてあげる。どう?」
「ノッた」
「チョロい」
こうやって、初めからもう少し素直にコイツと向き合っていれば良かったのかもしれない。
祐希といると、結構楽しい。
「Aといると楽しいや」
「は?」
「は、って事ないじゃん。せっかく褒めてあげたのに」
「上から目線」
「気にしなーい気にしなーい」
祐希も同じことを考えてくれてたみたいで。
………結構嬉しい、かも。
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夏(プロフ) - 高橋優さん» ありがとうございます!最近は更新が停滞してしまって……>< (2017年1月29日 16時) (レス) id: 158d7772d4 (このIDを非表示/違反報告)
高橋優(プロフ) - 楽しみにしてます!頑張ってください!! (2017年1月13日 22時) (レス) id: b132b1eb85 (このIDを非表示/違反報告)
夏(プロフ) - CMYさん» ほんとにほんとに更新出来てなくてすみません!!!!!!受験勉強で時間取れなくて………。ほんっとうに申し訳ないです!応援いつもありがとうございます!!すごく有りがたいです。期待に添えずほんとうに申し訳ないです。なんとか頑張っていきます!! (2017年1月10日 22時) (レス) id: 158d7772d4 (このIDを非表示/違反報告)
CMY - 復活されてこちらもとっても嬉しい限りです!夏さんのペースで構わないので、これからも更新待ってます!頑張って下さいね!応援しています!!! (2016年8月24日 12時) (レス) id: 12f3ffde3b (このIDを非表示/違反報告)
夏(プロフ) - CMYさん» 返信遅くてすみませーーんん!!!(泣)実は、テストの点があまり良くなくて、携帯使えなかったんです………。更新また再開していくのでよろしくお願いしますね!!ずっと待っててくださってありがとうございました!!!(泣) (2016年8月23日 16時) (レス) id: 158d7772d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏
作成日時:2016年7月1日 21時