致命的、〇〇cm。

◇18cm ページ21

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「………むむむむむ」



ヤツの練習しているとこを見て、自然と眉にシワが寄る。



「むむむむむむむ！」

「どうしたのA、(笑)さっきからウルサイって」

「いや、ヤツの……石川祐希の練習を見てたんですけど」

「ああ、石川くん。レセプション上手いよねー」

「そーなんですよ！！そこです！！」



荒木さんが言うんだから、やはり上手いんだろう。



「私、レセプション苦手だから……」

「教えて貰ったら？」

「アイツにですか！？私が！？」

「だって、上手くなりたいんでしょ？」

「ぐう……」



正論過ぎて何も言い返せません。



「ほら、行っといでよ」

「………くそ、私がアイツに物を頼む日が来るなんて………！」



ズンズンと、大股で歩きながらヤツの元へと向かった。そして、ヤツが私に気付いてこちらを向いた瞬間、言ってやった。



「やい！石川祐希！！私にレセプション教えやがれ！！！」



ズビシッ、指を指す。



「……はあ！？急になんなのさ！」

「この私が、お前に頭を下げてるんだぞ！」

「下げてねーし！つーか、それが人に物を頼む態度か！！フルネーム止めろ！！」

「止めろとはなんだ！！先輩に向かって！！」

「お前なんか先輩もクソもあるか！」

「ぐぬぬぬ………！」

「うぬぬぬ………！」



(ああまた喧嘩してる………)
(どうしてAはいつも大物に立てつくの……)
(清水さんの次は石川くん……)



「俺はやだね！なんでこんな人に教えなきゃなんないの！」

「なんだとお！？」

「はーいはい、そこまで」

「荒木さん！こいつやっぱ駄目ですよ！他にレセプション上手い人いないんですか？！」

「うーん……米山さんとか？てか、Aもいちいち石川くんと喧嘩しない！」

「だってコイツが！」

「コイツがじゃないでしょ………。石川くんも自分の練習で忙しいんだって。米山さんに頼んでみれば？」

「うう、そうします」



とにかく、石川祐希にはあっかんべーをお見舞いして、米山さんの所へ向かった。後ろで腹立つー！という声が聞こえるのは知らないフリだ。



「ヨネさん、ヨネさん」

「うん？何、大物ガール」

「何ですかその呼び名」

「俺達が密かに呼んでる名前。清水や石川と張りあうなんてなかなか凄いからね」

「ゴリさんはともかく、あれは石川祐希が悪いです」

「フルネームだし(笑)」

「あいつなんかフルネームで充分です」

「wwww」




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