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校門のところへいくと、キャアキャアと女の子達の塊が。その中心にいるのは。
「あ、A。待ってた」
「マサさんっ……」
ニコリと笑って、塊を掻き分けて私の元へやってくる。
「なんで来たんですか……」
「え、駄目だった?」
「駄目じゃないですけど……」
マサさんの格好は、ハーフパンツにジャージ。まさに練習後の格好である。
「わざわざ大阪から遠かったでしょ?」
「んー、まあ。それなりに?でもそんな気にしてないし」
貴方が気にしなくても私が気にします。
「A、もう帰れる?」
「片付けがあとちょっと……「A!いっておいで!」ユリ!?」
「バレー部の人達には私が言っとくから!行ってきなよ!」
ウインク付きで、ユリは笑う。
「じゃあ、帰りましょうか……」
「いい友達だね」
「私もそう思います」
二人で並んで歩く。
「で、A。俺に、言うことあるでしょ」
パチリ、目が合う。
「誕生日なのに連絡できなくてごめんなさい。プレゼントも用意出来てないです」
「そうじゃないでしょ?」
「え……」
「誕生日だから、さ」
ね?とマサさんはニッコリ笑う。
私はマサさんと目をしっかり合わせて、深呼吸をした。そしてその言葉を言った。
「お誕生日、おめでとうございます」
「ん、それが聞けたら充分」
とマサさんは私の頭をポンポンと撫でた。
どうして、そんなに優しいんですか。
「Aの事だからさ、練習とかで忙しいの分かってたし。講義とか。俺は、社会人だけど、Aは学生だから。その差はやっぱり大きいと思う」
「はい……」
「それに、練習で疲れて早く寝落ちするのも分かってたから、夜中は期待してなかったし。メッセージが来なかったのも、あんまり不思議には思わかなかったし。Aの事だから家にでも忘れたのかな?」
「はい………っ」
「だから、直接会いに来ちゃった。画面で祝われるより、こうしてAの口から"おめでとう"って聞けたから、俺は満足」
「はいっ………」
私は、ボロボロと涙が溢れて止まらなかった。優しすぎです、馬鹿。
「A、ありがとう」
「はいっ……!」
だから、泣かないで。と抱きしめられる。マサさんの香りがいっぱいに広がる。
「Aさ、プレゼント無いんでしょ?」
「はい…ごめんなさい」
やっぱ、今からでも何か買うべきか。
「1個だけ、貰っていい?」
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夏(プロフ) - 高橋優さん» ありがとうございます!最近は更新が停滞してしまって……>< (2017年1月29日 16時) (レス) id: 158d7772d4 (このIDを非表示/違反報告)
高橋優(プロフ) - 楽しみにしてます!頑張ってください!! (2017年1月13日 22時) (レス) id: b132b1eb85 (このIDを非表示/違反報告)
夏(プロフ) - CMYさん» ほんとにほんとに更新出来てなくてすみません!!!!!!受験勉強で時間取れなくて………。ほんっとうに申し訳ないです!応援いつもありがとうございます!!すごく有りがたいです。期待に添えずほんとうに申し訳ないです。なんとか頑張っていきます!! (2017年1月10日 22時) (レス) id: 158d7772d4 (このIDを非表示/違反報告)
CMY - 復活されてこちらもとっても嬉しい限りです!夏さんのペースで構わないので、これからも更新待ってます!頑張って下さいね!応援しています!!! (2016年8月24日 12時) (レス) id: 12f3ffde3b (このIDを非表示/違反報告)
夏(プロフ) - CMYさん» 返信遅くてすみませーーんん!!!(泣)実は、テストの点があまり良くなくて、携帯使えなかったんです………。更新また再開していくのでよろしくお願いしますね!!ずっと待っててくださってありがとうございました!!!(泣) (2016年8月23日 16時) (レス) id: 158d7772d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏
作成日時:2016年7月1日 21時