検索窓
今日:15 hit、昨日:1 hit、合計:1,787,200 hit

136. ページ42





人「では、初めての八人でのメンバー会です!盛り上がって行きましょー!!かんぱーい!」


「「 かんぱーい!!」」


A「かんぱい…」






エンジンのかかりが早いメンバーに比べて、

無理矢理連行されたAは

居心地悪そうに小さくなっている。



無理ないな。



八人で飯なんて初めてだし、

昨日のこともあったし。






人「…、」


「「 ……、 」」






そんな彼女を見て、

メンバーどうし顔を見合わせて困ったような表情。






人「よく頑張ったね、A」






直人さんの優しい声だけが、静かな個室に響いた。






A「…っ、」


人「Aは本当に、頑張り屋なんだから」






俺の隣に座る彼女が、

正面に座る直人さんの言葉にグッと唇を噛みしめて

目一杯俯く。






人「たまにはねぇ?俺らにも頼って欲しいじゃんねぇ?」


臣「俺言ったろ、お前には俺らがいるからって。確かに、この間まで険悪だった相手に自分のこと曝け出すことはできないかもしれない。でも、お前が一皮剥けなきゃ俺ら三代目は前に進まねぇんだよ」


人「臣ちゃん。もっと優しく言えないかなぁ?あと、自分だけいいこと言わないで」






ムスッとした顔の直人さんと、

優しい顔でAを見つめる面々。






臣「聞いてんのかよ、A」


人「おーみーぃ!」


A「フ…、」


E「ふ?」


A「ふぇ、……っ、」






少し乱暴に頭を撫でてやれば、封を切ったように

その大きな瞳から大粒の涙がこぼれだす。






人「っ、ほぉらぁ!臣が酷い言い方するから!」


A「…ック」






いつかのあの日のように

時折嗚咽を吐きながら涙を流して。






臣「困ったこと、不安なこと、あったらなんでも相談してこい。俺らみんなお前の味方だから。みんなお前の仲間だから。な?」


A「ぅ…、ヒック…っ、」






小さく震える体が、彼女が愛おしくて。



ギュッと彼女を抱きしめた。

137.→←135.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (546 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3383人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぱーぷる(プロフ) - おかえりなさい!&大学合格おめでとうございます!わたしも同じ受験生として、勉強頑張ろう…息抜きで読ませてもらってます!続き楽しみにしてまーす(^o^) (2016年11月30日 19時) (レス) id: 67aa355946 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀(プロフ) - 大学合格おめでとうございます(o^∀^o)これからも頑張って下さいねp(^-^)q (2016年11月24日 0時) (レス) id: e2e538d83b (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - おかえりなさい!更新待ってましたー大学合格おめでとうございます!これからも更新がんばってください!楽しみにしてます!この作品大好きです!!! (2016年11月21日 19時) (レス) id: 28c0d84d93 (このIDを非表示/違反報告)
まかろん。(プロフ) - 待ってましたーーー!!おかえりなさい!合格おめでとうです ## 全然すっからかんじゃないですよ!これからもがんばって!!! (2016年11月21日 17時) (レス) id: da317d6ce2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいはん(プロフ) - おかえりなさい!更新楽しみにしてます〜☆ (2016年11月20日 21時) (レス) id: f0cff28e46 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:スフィンクス | 作成日時:2016年7月25日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。