keep hope alive ２ - 3JSB -

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、



” かわいそうに ” だなんて。



聞き飽きた言葉は

幼き日の私にはただの愚言でしかないもので。






『親御さんに捨てられたんですって、かわいそうにねぇ』






施設から小学校に通っていた私を同級生の親たちは

かわいそうな孤児 とコソコソと噂して。






『ひどい親よね。自分の子供にあんなに酷いことできないわ、普通』






親が死んだ、親に捨てられた、

施設には様々な子供がいたというのに

ただ暴力をふるわれた挙句に捨てられた だけの私を

かわいそうな孤児 と哀れみの目で見て。



私は望まれて生まれた子ではないということは

自分でよくわかっていたし、

その事実を自分自身受け止めていたんだから

そっとしておいてよとお節介を焼こうとする人たちに

心の中で悪態をついたこともあった。






『今日はテレビの企画でEXILEさんが来てくれるのよ〜！』






施設の人が嬉しそうにそう言っていたのを

今でもよく思い出す。



そういえばあの人はEXILEのファンだったな。






HR『EXILEのHIROです。今日はみんなよろしくね』






ニッコリと微笑む大男たちの笑顔は

難しい世界を生きる大人とは思えないような

夢を持ったキラキラとした笑みで。



それを鬱陶しく思った。






「Aさんはどうですか？」


A「えっ…、あ、えっと、」






司会者の声で現実に引き戻されて、

自分にかけられた言葉の意味に戸惑う私。






己「Aちょっと天然なんですよ。笑」






そんな私をすかさずフォローした直己さんは

大丈夫？ なんて、普段はそんなこと言わないのに。



仕事中だ、しっかり集中せねばまた怒られてしまう。

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