keep hope alive ２ - 3JSB -

８４. ページ36

、



A「な、ど、え？」


臣「許してくれとは言わない。けど、もしできることならもう一度俺たちとグループをやり直そう」


A「な、なんで急にそんな…！」






ELLYさんに続きこの人まで。


他のメンバーはいつも通りだというのに、

この二人に一体なにがあったんだ。






臣「惚れたから」


A「は……？」


臣「いや、もうずっと前から惚れてるかもしれない」






随分と真剣なお顔でそう申し上げる登坂氏。



いやいや、” 惚れた ” ってなんだし。


” 惚れてる ” ってなんだし。






A「す、すみません意味がよくわからな…


臣「お前の作る歌に」


A「歌…？」


臣「そ。お前が作った歌に惚れたんだ」






私の歌かい！！



なんつって。






臣「歌っていうのはさ、曲 歌声 場の空気 それら全てをまとめて歌って言うんだと俺は思うのな」


A「…」


臣「俺は初めてAの歌を聞いた時、ああ これが本当の ” 歌 ” なのか って体が痺れて動かないような、そんな感覚に陥った。だけどお前は女で隆二も俺なんかより下積みが高かったから、気持ち的に焦りもあってそれを認めたくなかった」






世間では 歌うガテン系 と

熱血ぶりを称される今市さんに対し、

少しクールなイメージを持たれる登坂さんだが

熱さ に関しては今市さんとあまり変わらない。



それを表に出さない、胸の内に隠された

熱血 という文字はふとした瞬間に浮き出るもので。






臣「少しづつでいいんだ。ゆっくりでいいからやり直していきたいと思ってる」






その 熱さ が移ったかのように、

胸の奥がじんわりと暖かくなった。



EXILEのみなさんとGENERATIONSのみんなと

E-girlsのみんなとELLYさんとそれから登坂さん。



少しづつ、だけど着実に私の周りには ” 仲間 ”

というものが存在してきたのではないだろうか。






A「ょ、よろしくお願いします…」

８５.→←８３.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す