keep hope alive ２ - 3JSB -

８２. ページ34

、



交わる視線に嘘はなかった。



きっと私を騙そうとしている

なんて考えも頭のどこかにあって、

私の心は素直にELLYさんを受け入れようとはしない。






E「いきなり、だもんね」






ならいっそのこと騙されても構わない。



もしこれが本当だったとしたのなら、

私の心はどれほど報われるのだろう。



手を引っ込めてしまった彼は、こうしてまた私に、

今度は ” 伸ばそうと ” ではなく ” 伸ばしてきた ” んだ。






A「ありがとう…、ございます…」


E「……っ、こちらこそありがとう」






だったらその手を掴むのが、

私の正しい道なんじゃないだろうか。






E「もう絶対に裏切らない」





そう言って微笑んだその笑顔は

あまりに眩しくてあまりに強くて。






E「ツアーもあと少し！頑張ろう！！」


A「…っはい！」






差し出された拳に拳をぶつけて笑うと、ELLYさんは

もっと楽しげに嬉しげに歯を見せて笑った。






ｶｼｬｯ…






「「 え… 」」






その瞬間聞こえたシャッター音に

二人揃って振り向くと、カメラマンさんが

カメラ片手に微笑んでこちらを見ていて。






「なんかめっちゃいい感じだったんで、mobile用に撮っちゃいました。笑」


E「びっくりした〜！」


「すみません。笑」


A「ほんとですよ。笑」


「Aさんライブとなると男性陣と控え室が違うから、あまり揃った写真がないんですよ」






ツアー同行のカメラマンさんが楽しそうに笑う。






「ほら、めっちゃいい写真ですよコレ！」


E「うわマジ！超かっけぇ！笑」


A「ステージがバックに写る感じもいいですね。笑」


E「よし、A、いぇーい！」


A「え？あ、い、いぇーい？」






ELLYさんに促されるままハイタッチすると、

またその写真をカメラマンさんがおさえた。



” 写真がいい感じだったからハイタッチする二人 ”

とその日の覗き見コーナーに掲載されていた。

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