keep hope alive ２ - 3JSB -

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、



A「 ( ど、どうしようか… ) 」






空港まで向かう黒のバンは

最後に私の元へと回ってきて、

そして空港へと向かうようだ。



キャリーバッグを積み込む際に開かれた

バックドアから楽しげに話す声がチラチラと聞こえる。



早く乗れよ、

と馴染みの運転手さんが後ろに回ってきた

マネージャーとなにやら話し込んでいた。






A「おはようございます…」






お礼なら、二人きりの時にすればいいや って

ドアをスライドさせる。






「「 おはよう 」」


A「ぇ……」


「「 ぇ… 」」






期待すらしなくなった挨拶が、

突然返されたことに驚いてフリーズしたのは

私だけではないようで。






「A？どした？早く乗れよ？」


A「あ、はい…」






ステップに足をかけたままフリーズしていたが、

助手席に乗ろうとしたマネージャーが

声をかけたことにより、やっとバンへと乗り込む。






「「 …… 」」






後部座席三列のうち一番後ろ、

岩田さんを挟んで直人さん山下さん。



二列目窓際に直己さんELLYさん、通路を挟んで私、

そして一列目の窓際に登坂さんと今市さんが

定位置と化したバン内はいつになく静かだ。






「なに、みんな寝てんの？えらく静かだな。笑」






帰りは疲れで眠るメンバーも、

行きでは少なからず何人かはなにかしら話している

というのに今日は誰も口を開かない。



マネージャーの言葉に周りを見ると、

三列目 山下さん以外の二人はスヤスヤと夢の中で、

山下さんはスマホゲームに没頭中。



二列目 直己さんも睡眠中、

一列目 今市さんは歌詞確認をしている模様。



そして、先ほど私に挨拶を返した二人……、

登坂さんはマスク イヤホンセットで

うとうとと夢へと旅立つ手前、

ELLYさんはズンチャズンチャと

少し音漏れのするヘッドフォンをつけて

なにやらサイトを閲覧中のようだった。

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