第百三十四話 大切な失いモノ ページ43
■NOside
祭壇に2人の女の子は母親らしき女性に呼ばれ、来ていた。
「其処で正座をしなさい。」
「『……はい。』」
「貴方達を呼んだのは報告をしに来ました。」
「何でしょうか母上。」
サングエがそう聞くと、母親が杖の先を強く地面に叩き付ける。その衝動にサングエとAはぴくりと体を跳ねさせる。相当、母親はお怒りの様子だった。
上から溜息が聞こえてきた。そして、衝撃的な事が2人の耳に聞こえてきた。
「サングエ…貴方は此処から出て行きなさい。」
「…え？な、何故ですか…？」
「簡単です。貴方はAよりも魔法や体力が全くありません。それでよく次期アビィサァル家を継ごうと思いましたね。弱い者は此処には要りません。今すぐ荷物を持って出て行きなさい。」
「そ、そんな…！じゃ、じゃあ叔母さまがいない間、Aを守ってくれる人はいるの！？」
"そんなの必要ありません"と、母親はそう言う。その言葉に反応したサングエは母親の胸ぐらを掴む。そして、魔法の殴り合いが始まる。
Aはあやふやしており、其処で2人のやり取りを見守る事しか出来なかった。数分後、やり取りは終わった。
「サングエ、威勢があるのはいい事です。しかし、やはりダメですね。召使い、この子を宜しく頼みます。さようなら…サングエ。」
「やめろ！！離せ！！Aやばぁばに何かしたら許さないからな！！」
『っサングエ……っ！…離して！』
「早く連れて行きなさい！！
ダメですよA。今日から貴方がアビィサァル家を継ぐ者になるのです。それに貴重な血を持っているのですから。さあ、部屋に戻りますよ。
いつ刺殺されるのか分かりませんから。」
サングエは暴れながらも召使いに連れて行かれた。それに呆然とするAを母親は、優しく背中を押して部屋へと連れて行った。
Aを部屋に戻した後、舌打ちが聞こえた。
「フォビドン、其処に居るんだろ。」
「……よく分かったね。フィレンツェお姉様。」
壁の向こう側に居たのはフォビドン…サングエと名前が"ばぁば"と呼ばれている女性だった。2人は鋭い目線を向けながら各自部屋に戻って行く。
あと数日で終幕に進む。
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ユユユ - 初めてコメントします！先日から読み始めたのですが、夢中になって一気に読んでしまいました！世界観が作り込まれていて、すごく面白いです！これからも頑張って下さい！ (2021年10月14日 17時) (
レス) @page50 id: 38e3ee99a0 (このIDを非表示/違反報告)
あぶら菜 - 黒鬼さん» 黒鬼様コメント有り難う御座います。そう言って下さり嬉しいです。応援有り難う御座います。更新、頑張りたいと思います(*^^*) (2021年7月2日 18時) (レス) id: 8019e5d7e3 (このIDを非表示/違反報告)
黒鬼 - このお話大好きです！じゃけぇ更新頑張ってください！！ (2021年6月30日 20時) (レス) id: 02079f421c (このIDを非表示/違反報告)
あぶら菜 - サナさん» サナ様コメント有り難う御座います。そう言って下さり有り難う御座います。夢主が救われるまで更新、頑張りたいと思います(*^^*) (2021年6月5日 16時) (レス) id: 8019e5d7e3 (このIDを非表示/違反報告)
サナ(プロフ) - 面白いです！夢主が救われますように…！と思いながら更新楽しみに待っています！ (2021年6月5日 14時) (レス) id: 4fce5af3ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あぶら菜 | 作成日時：2021年5月18日 17時
