大蛇の血を持つNRCの生徒は、嫌われ者~3~【ツイステ】

第百三十ニ話　誰かの思い出 ページ41

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_______これは誰かの大切な思い出話。





何処かで楽しそうな女の子と女性の声が聞こえてくる。1人は白く長い髪をした女の子と1人は黒く長い髪をした女の子が走り回っていた。

その近くに女の子を優しい笑みを浮かべながらベンチに座って見守っている女性が居た。




「ばぁば〜！見て！Aが作ってくれたお花の冠！可愛いでしょ！」

『ばぁばの分もあるの！コレ、あげる！ふふ、私達とお揃いよ！』

「本当だ可愛いねぇ〜おや、そうかい。あたしゃが貰っても良いのかい？有り難うねサングエ、A。コレであんた達とお揃いだね。」




ベンチに座っている女性に2人の女の子が可愛い花の冠を渡す。女性とお揃いになってはしゃぐ2人。その姿にまた優しい笑みを浮かべる女性。

そして優しい手付きで2人の頭を撫でる。気持ちいいのか2人の女の子は目を細める。




「えへへ♪ばぁばの手、太陽みたいに暖かくて好き！」

『ふふふ♪私も！ばぁばの手、優しくて落ち着くから好き！』

「嬉しい事言ってくれるじゃないか。あたしゃもあんた達の楽しそうな可愛い笑顔が好きだよ。」




2人が女性の手を褒めると、女性はゆっくりと2人に近付き優しく包み込み…抱き締める。2人も女性に抱き締め返す。それに気付いた女性がゆっくりと2人に向けて口を開く。




「よぉーく聞いて覚えるんだよ？サングエ…あんたは太陽でAは月だ。」

「僕が太陽で…」

『…私が月？』




女性の言葉を繰り返す2人。女性は"そうさ"と、2人に言う。その言葉を聞いてイマイチ分かっていない2人を見て困った顔をしながら話を進める。




「サングエは太陽の子だ。その明るく綺麗な姿は皆んなを笑顔にする為のモノさ。そして生まれつき背中にある太陽の模様…太陽に選ばれ者なんだよ。大切にしな。」

「……はい。」

「そしてAは月の子だ。その優しく美しい姿は皆んなを守る為のモノさ。それにサングエのように生まれつき背中にある月の模様…月に選ばれ者なんだよ。あんたも大切にしな。」

『でも私…大蛇の血を持ってるんだよ？』




震えながら哀しそうな声で言う女の子に、
"そんな事を言うんじゃないよ"と言う女性。
そして抱き締めている2人の背中を優しく摩りながらこう言う。




「あんた達は2人でひとつなんだよ。」




"1人壊れたら其処で終わりなんだよ"




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